ふっくらぽっちゃりは、スレンダーでスリムな今どきのアナウンサーのイメージからはちょっと遠い。しかし、ステレオタイプの美人アナウンサーとは違って、“抜け感”があるとでもいうのだろうか。ファッションでもガチガチに決まっているより、どこかに抜け感があるほうがおしゃれに見えるのと同じで、見かけに抜け感があるからこそ親しみやすく好感が持てるのかもしれない。
さらに、アナウンサーという仕事柄、本当ならば体型や体重など自己管理は必要なのに、食欲に負けてそこのところを失敗しちゃってる?という印象があるともいえるかもしれない。人は自分が認めている人、能力のある人がちょっとしたミスや失敗したのを見ると、かえってその人に好感を持つようになるという。優秀なガンバリ屋さんがちょっとしたミスをしたのを見て、なんとなく親しみを感じたという経験はないだろうか。そんな現象は「しくじり効果」として知られている。そんな、少々しくじっているような感じが、かえって水卜アナへの好感度を増しているとも考えられる。
ふっくらぽっちゃりイメージが定着し、見ている側が無意識のうちに「類似性の効果」と「しくじり効果」を感じ取りやすい水卜アナ。そんな体型やイメージを、他の出演者から突っ込まれた時の彼女の表情や受け答えがまた好感度をアップさせている。一瞬、言葉に詰まって、ちょっと困ったように照れ笑いか苦笑い、それでいて開き直ったように明るく元気な表情を見せるのだ。
どこにでもいそうだけれど、なかなかいない。そんな稀有な存在の水卜アナ。果たして、彼女の座を脅かす女子アナは、いつ現れるのだろうか。