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2018.07.07 07:00  週刊ポスト

桂宮治 パワフルで意表を突かれる奔放さが真骨頂の二ツ目

桂宮治の魅力を解説

 音楽誌『BURRN!』編集長の広瀬和生氏は、1970年代からの落語ファンで、ほぼ毎日ナマの高座に接している。広瀬氏の週刊ポスト連載「落語の目利き」より、3ヶ月に一度くらいのペースで「宮治本舗」と名付けた独演会を続けている人気の二ツ目、桂宮治(かつら・みやじ)について解説する。

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 パワフルに押しまくる元気いっぱいの芸風で人気の二ツ目、桂宮治。社会人生活を経て2008年に31歳で桂伸治に入門、前座の頃から「宮治は面白い」と評判で、二ツ目昇進後1年も経たないうちにNHK新人演芸大賞「落語部門」2012年度の大賞を受賞した。話題の「成金」(柳亭小痴楽、瀧川鯉八ら落語芸術協会の二ツ目によるユニット)の一員でもあるが、もともと単独で売れていた宮治に「成金」のイメージは希薄だ。

 5月21日、池袋の東京芸術劇場シアターウエストで宮治の独演会「第20回宮治本舗 池袋爆笑劇場」を観た。「宮治本舗」は内幸町ホールや国立演芸場など会場を移しながら、大体3ヵ月に一度くらいのペースで開催される。この会場は初めてだ。

 1席目は妾宅に出掛ける旦那と女房の焼きもちを描く『悋気の独楽』。妾が「叶姉妹と壇蜜を足したみたい」に色気ムンムン、旦那もエロ全開なのが宮治らしい。独楽の占いで何回やっても妾のところに行く旦那の独楽を調べてみると「肝心の心棒(辛抱)が狂ってます」……というのが普通のサゲだが、今日の宮治は「若い女のほうへ行くわけだ、前の持ち主がTOKIOの山口」と時事ネタの期間限定オチで笑わせた。

 2席目は見てない夢の内容を話せと皆に迫られる『天狗裁き』。「耳栓をしてるから聞こえない」と騙そうとする天狗、というのがバカバカしくていい。女房の「どんな夢見たの?」という台詞で終わらずに、再び冒頭の夫婦喧嘩の場面に戻って「これずっと続くんです……もうよろしいですか」と客に語りかけてサゲたが、こういうのは初めて聴いた。

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