さやかは、勤めていた出版社を寿退社した日に婚約を破棄され恋人に逃げられてしまう。カリスマ編集長・宇佐美博人(伊勢谷友介)に、「半年以内に結婚」という条件を出され婚活体験を連載することで女性誌編集部に拾われる。

 編集長・宇佐美は常に上から目線で、さやかに言い放つ。「B級女」「一生独身決定」「お前の市場価値が相対的に低いからだ」。さやかは編集長の指示を受け「男に愛される女に」変わっていこうと奮闘。伝授された恋愛テクニックを追求し“愛されファッション”に身を固めて婚活に邁進……知的クールビューティー波瑠のイメージとはあまりにかけ離れた、自己肯定感の低い主人公。不条理に振り回され、しかしどこか仕方ないと受容しているようなさやか。現実ならセクハラ・パワハラと判定されそうな編集長と部下の関係。

 もちろん、波瑠は挑戦のつもりかもしれません。ブログに書いていたように、一つのドラマへの出演が「損の連続になったとしてもいいのです」「苦労が大きければ大きいほど何かを自分の中に残してやる〜って意地」と感じながら仕事をしているのかも。

 でもだからって、ここまでやる必要があるのかなと、ドタバタラブコメを見ていてふと辛い気分になってしまったのも事実です。事務所との関係や芸能界の駆け引きなど大人の事情は山ほどあれど、役者は時に、自分の意志によって踏みとどまることがあっていいのではないでしょうか。

 波瑠はこれから何をどのように選択していくべきなのか?女優として、本当の意味でサバイバルしていくためには?──などと『サバイバル・ウェディング』を見ながら、むしろ「波瑠自身のサバイバル」について真剣に考えてしまいました。基本的に骨太で自分を持っていて、不条理を突破し活き活きとした夢を見させてくれる役者さん。そんな波瑠の魅力を信じている一人として、ちょっと辛口のエールを送ります。

関連記事

トピックス

六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
《ヤクザの“ドン”の葬儀》六代目山口組・司忍組長や「分裂抗争キーマン」ら大物ヤクザが稲川会・清田総裁の弔問に…「暴対法下の組葬のリアル」
NEWSポストセブン
1970~1990年代にかけてワイドショーで活躍した東海林さんは、御年90歳
《主人じゃなかったら“リポーターの東海林のり子”はいなかった》7年前に看取った夫「定年後に患ったアルコール依存症の闘病生活」子どものお弁当作りや家事を支えてくれて
NEWSポストセブン
テンテン(c)「幽幻道士&来来!キョンシーズ コンプリートBDーBOX」発売:アット エンタテインメント
《キョンシーブーム『幽幻道士』美少女子役テンテンの現在》7歳で挑んだ「チビクロとのキスシーン」の本音、キョンシーの“棺”が寝床だった過酷撮影
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚することがわかった
女優・趣里の結婚相手は“結婚詐欺疑惑”BE:FIRST三山凌輝、父の水谷豊が娘に求める「恋愛のかたち」
NEWSポストセブン
タレントで医師の西川史子。SNSは1年3ヶ月間更新されていない(写真は2009年)
《脳出血で活動休止中・西川史子の現在》昨年末に「1億円マンション売却」、勤務先クリニックは休職、SNS投稿はストップ…復帰を目指して万全の体制でリハビリ
NEWSポストセブン
中川翔子インスタグラム@shoko55mmtsより。4月に行われた「フレンズ・オブ・ディズニー・コンサート2025」には10周年を皆勤賞で参加し、ラプンツェルの『自由への扉』など歌った。
【速報・中川翔子が独立&妊娠発表】 “レベル40”のバースデーライブ直前で発表となった理由
NEWSポストセブン
奈良公園で盗撮したのではないかと問題視されている写真(左)と、盗撮トラブルで“写真撮影禁止”を決断したある有名神社(左・SNSより、右・公式SNSより)
《観光地で相次ぐ“盗撮”問題》奈良・シカの次は大阪・今宮戎神社 “福娘盗撮トラブル”に苦渋の「敷地内で人物の撮影一切禁止」を決断 神社側は「ご奉仕行為の妨げとなる」
NEWSポストセブン
“凡ちゃん”こと大木凡人(ぼんど)さんにインタビュー
「仕事から帰ると家が空っぽに…」大木凡人さんが明かした13歳年下妻との“熟年離婚、部屋に残されていた1通の“手紙”
NEWSポストセブン
太田基裕に恋人が発覚(左:SNSより)
人気2.5次元俳優・太田基裕(38)が元国民的アイドルと“真剣同棲愛”「2人は絶妙な距離を空けて歩いていました」《プロアイドルならではの隠密デート》
NEWSポストセブン
『ザ・ノンフィクション』に出演し話題となった古着店オーナー・あいりさん
《“美女すぎる”でバズった下北沢の女子大生社長(20)》「お金、好きです」上京1年目で両親から借金して起業『ザ・ノンフィクション』に出演して「印象悪いよ」と言われたワケ
NEWSポストセブン
花の井役を演じる小芝風花(NHKホームページより)
“清純派女優”小芝風花が大河『べらぼう』で“妖艶な遊女”役を好演 中国在住の実父に「異国まで届く評判」聞いた
NEWSポストセブン
第一子を出産した真美子さんと大谷
《デコピンと「ゆったり服」でお出かけ》真美子さん、大谷翔平が明かした「病院通い」に心配の声も…出産直前に見られていた「ポルシェで元気そうな外出」
NEWSポストセブン