防災アドバイザーの高荷智也氏はこう話す。
「防災セットの中身は、専門家が災害現場の実情を調べながら考えているものです。ただ、被災者たちは大きな声で不満は言いづらいということもあり“あれが足りない”といった『本音』はなかなか表に出てこない。
だからこそ被災者の生の声を聞きながら既成のセットを自分なりにアレンジしていくことが大切です。ただし、脱出するのに一分一秒を争うような危機的な状況では、まず避難することが一義的には大切だと心に留めておきましょう」
“災害大国”に蓄積された「知見」を活用しない手はない。
※週刊ポスト2018年8月17・24日号