国際情報

北京大学の米国人准教授が契約打ち切り 共産党批判が原因か

共産党批判は絶対タブーか

 北京大学ビジネススクールの米国人准教授、クリストファー・バルディング氏が今年9月以降の新年度の雇用契約を打ち切られたことが分かった。バルディング氏がこれまで再三、中国当局の言論統制を批判していたことが原因とみられる。ロイター通信などが報じた。

 同氏はビジネススクールで教育歴は今年で10年目で、中国における言論の自由を主張するなど、中国では歯に衣を着せぬ痛烈な中国共産党批判で知られている。米メディア・ブルームバーグのコラムニストを務め、自身のツィッターのフォロワーは1万7000人以上に達している。

 同氏の名前を世界中に知らしめたのは、英ケンブリッジ大学出版局が中国当局の要求に屈して、天安門事件やチベット問題などの少数民族問題、あるいは党内の権力闘争など「中国にとっては敏感な論文」300点について中国国内からアクセスできないシステムを解除させた件だ。

 同氏はアクセス禁止に反対して、ネット上で署名活動を開始し、世界中の研究者1000人の署名を集めた。ケンブリッジ大学出版局は数日後、「中国当局からアクセスを遮断するよう指示された」ことを明らかにしたうえで、アクセス禁止システム解除を発表し、世界中のメディアが報じた。

 ところが、この件からほどない昨年11月、同氏は大学側から「来年度からの契約は更新しない」と通告されたという。同氏は中国内の他の大学に雇ってくれるよう申し入れたが、彼を雇用する大学はなく、最近、自身のブログで、「中国を離れることになった」と報告した。

関連キーワード

関連記事

トピックス

10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(クマの画像はサンプルです/2023年秋田県でクマに襲われ負傷した男性)
ヒグマが自動車事故と同等の力で夫の皮膚や体内組織を損傷…60代夫婦が「熊の通り道」で直面した“衝撃の恐怖体験”《2000年代に発生したクマ被害》
NEWSポストセブン
対談を行った歌人の俵万智さんと動物言語学者の鈴木俊貴さん
歌人・俵万智さんと「鳥の言葉がわかる」鈴木俊貴さんが送る令和の子どもたちへメッセージ「体験を言葉で振り返る時間こそが人間のいとなみ」【特別対談】
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン
佳子さまの“ショッキングピンク”のドレスが話題に(時事通信フォト)
《5万円超の“蛍光ピンク服”》佳子さまがお召しになった“推しブランド”…過去にもロイヤルブルーの “イロチ”ドレス、ブラジル訪問では「カメリアワンピース」が話題に
NEWSポストセブン
「横浜アンパンマンこどもミュージアム」でパパ同士のケンカが拡散された(目撃者提供)
《フル動画入手》アンパンマンショー“パパ同士のケンカ”のきっかけは戦慄の頭突き…目撃者が語る 施設側は「今後もスタッフ一丸となって対応」
NEWSポストセブン
大谷翔平を支え続けた真美子さん
《大谷翔平よりもスゴイ?》真美子さんの完璧“MVP妻”伝説「奥様会へのお土産は1万5000円のケーキ」「パレードでスポンサー企業のペットボトル」…“夫婦でCM共演”への期待も
週刊ポスト
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン