着用シーンですが、もともとカジュアルテイストが強いので、カジュアルシーンで着用しても違和感はありません。一方、低価格オーダースーツはやっぱり「ビジネス色」「フォーマル色」が強いので、オフタイムでの使用はちょっとした着こなしのテクニックが必要となり、万人ができるものではありません。
また、カジュアルテイストが強いスーツなら、上下別々に単品ジャケット、単品パンツとしても使いまわせます。通常のスーツも上下別々に使えなくもないですが、パンツとジャケットで使用頻度が異なるため、使用しているウール生地のくたびれ方が上下で違ってきます。そうなると、スーツとして着たときに上下の生地の具合が異なるので少しおかしな感じになりますし、そういう使用法は避けたほうが賢明でしょう。
これら5つの理由に加えて、近年のオフィスのカジュアル化、クールビズの浸透などの理由もあってカジュアルセットアップや合繊機能素材スーツが受け入れられる背景が整っていますし、商品のパターンオーダーやサイズのお直しというカスタム化サービスも近い将来登場するかもしれません。
5年後、10年後にメンズスーツ市場がどのように変わっているのか、楽しみにしつつ観察していきたいと思います。