「活動予算は増額され、お世話する職員の数も増えます。現在の東宮職に代わって、憲政史上初めて設けられる『皇嗣職』の幹部の人選も考えなくてはならない。現在の東宮職トップ(東宮大夫)をスライドさせるわけにもいかないし、各省の幹部経験者から時間をかけて適任者を探す必要がある」
秋篠宮は、内閣総理大臣を議長として、皇族2人と宮内庁長官、衆参両院の議長など10人が議員を務める「皇室会議」のメンバーだが、その状況にも変化が訪れるかもしれない。
皇室に関する重要事項を合議する同会議はこれまでに8回開かれた。第1回は1947年10月。GHQの措置を受け、11宮家51人の皇籍離脱が決定された。その後6回は、皇族男子の結婚に関するもので「お妃審議」がテーマだった。直近は昨年12月、天皇の退位にまつわる特例法の施行日を決定した。皇室ジャーナリスト・神田秀一氏が解説する。
「現在の皇族議員は秋篠宮さまと常陸宮妃華子さま。現皇太子さまは議員になったことはなく、その例にならうと、皇嗣になった秋篠宮さまは外れることも考えられます。華子さまも、予備議員である常陸宮さまも高齢であることを考えると、三笠宮家の寛仁親王妃信子さまや高円宮妃久子さまといった面々が務められることになるのでしょう」
代わって秋篠宮には、皇位継承順位第1位の皇族としての公務が増えることになるのだ。
※週刊ポスト2018年8月17・24日号