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2018.08.16 16:00  NEWSポストセブン

災害時のSNS拡散が混乱を引き起こしている構造的問題について

「実家のある佐賀県で電車が脱線した、とニュースで見ました。ネットで検索したところ、複数の知人やネットユーザーが、電車が完全に転覆し、二重三重に折り重なっている写真を上げていました。これは大変だ、死人が出ているかも……と思ったのですが、よく見るとあまり見覚えのない電車……。その写真は、数年前に佐賀県の別の地域で起きた脱線事故の写真だったのです」

 こう話すのは、佐賀県出身の筆者の知人だ。その“間違った写真”は、多くの友人にシェアされ、Facebookやツイッター経由で拡散されていたが、指摘すると「注意喚起のためだ」「非常事態を知らせるため」「大変だということを知らせるために」と取り合ってくれない。

「〇〇地区で孤立しています」というツイートが拡散されたが、ツイートした本人が無事に避難したことを告げた後も「孤立中」のツイートが伸び続ける、という事態もあった。本人は「無事に避難しました」と書いているのに、拡散させている人々はこれを読まない。また、後から気が付いて「紛らわしい」「すぐに消せ」などと攻撃的なコメントを被災者に寄せたりもした。

 災害時には様々な憶測が飛び乱れ、不要な不安をさらに産み出し混乱に拍車がかかる、ということが起きやすい。今回の災害では、在日外国人へのヘイトスピーチも、再び聞かれた。一方で、ネット上の情報によって避難出来た人もいれば、ネットに上がっていた写真をきっかけに親族の無事を確認した、という人だっている。

 ネットが悪いのではない。ネットだけでなく、現実世界にもウソや紛らわしい不確定情報をばらまく人々がいる。自身にとって何が必要で、何を信じるべきかということを、しっかり冷静に判断する力を身につけておかなければならない。それこそがまさに「命を守る行動」に直結するからだ。

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