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「結婚向きな男」を選んだ39歳女性が離婚して得た教訓

■風俗嬢に入れ込んで1000万円

 お金はあるに越したことはない、というのが、Mさんの言い分だった。とはいえ堅実なMさん。少ない元手で始め、無理なく、コツコツと、しかし勉強に励むことで、着実に増やしていたようだ。

「当時、マンションのローンは彼が払ってくれていて、生活費と月々の貯金は2人で折半、それ以外は、それぞれの給料の中で自由にやりましょう、という取り決めでした。だから、彼が株にいくら使って、いくら儲けているのか、はっきりと知らなかったんです。少し貯金が増える程度だよ、って言っていたから、ああそんなものかと。気の小さい人だから、損したらやめるだろうと、たかをくくっていたのですが」

 ところが、意外な知らせがミサさんの耳に届く。かつてMさんの会社で派遣社員として働き、Mさんの後輩と結婚し、現在は主婦をしている友人から、突然、連絡が入ったのだ。

「夫が浮気している、という知らせでした。

 正確に言うと、風俗嬢に入れ込んで、お店以外でも会って、お金をつぎ込んでいるというんです。夫が会社の人に話したらしく、友人が聞きつけて、私に知らせてくれたのです」

 寝耳に水、のような事件であっても、冷静かつ、少し違う側面から振り返れば、何かしら端緒が見つかるものだ。あの一言が、あの行動が、事件につながっていたのだと……。ミサさんもまた、振りかえると、思い当たるフシがあったという。

「元夫は、私と結婚する前、彼女いない暦10年だったから……、風俗にはよく行っていたようなんです。実は、子供をどうするかという話が出て以降、私たちはなんとなくセックスレスになりつつありました。だから、ああ、と。ただ私は、風俗に行くだけなら、歓迎ではないけれど、まあ、仕方ないかという気持ちだったんですね。でも、お金をつぎ込んでいるというのが引っかかったんです」

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