国内

富田林署逃走事件、大迷惑だったテレビクルーの大追跡

樋田淳也容疑者(大阪府警提供、時事通信フォト)

 お盆休みでのどかな大阪・富田林市が、“脱走事件”で一変した。8月12日夜、弁護士との接見後に逃走し、全国指名手配となった樋田淳也容疑者(30)は、5月下旬から8月8日まで強制性交や強盗傷害などの疑いで計4回逮捕されていた。この危険人物の逃走を、警察より熱心に追いかけたのがテレビだった。キー局の情報番組ディレクターはこう話す。

「お盆でニュースが滞る時期に降ってわいた格好のネタで、当初から在阪局が大量動員し、さらに東京からもクルーを出す力の入れようでした。今年4月の愛媛の刑務所から受刑者が脱走して22日後に広島市内で確保された事件のように、“逃走犯”のニュースは危険を周知する大義名分のもとリアルタイムで動向を報じることができるからテレビ的には強い」

 そんなテレビの熱気とは裏腹に、近隣住民は次第に冷静になっていた。町会長を務める男性(59)はこう話す。

「逃走した日の夜に郵便受けに手配書の束が入っていて『回覧で町内会に回してくれ』とメモがあったけれど、その後マスコミは来ても警察からは何も連絡がない。隣の羽曳野市で(逃走に使ったとみられる)自転車が見つかったとニュースがあったから、ここらは一安心している」

 富田林署前に張り付く報道陣に向かって、タクシーの窓から「ここに犯人はおらんわ! あっちいけ」と怒鳴る高齢男性もいた。

 それもそのはず、報道が熱心すぎるあまり余計なトラブルも起きていた。近隣コンビニの関係者が言う。

関連キーワード

関連記事

トピックス

不倫が報じられた錦織圭、妻の元モデル・観月あこ(時事通信フォト/Instagramより)
《結婚写真を残しながら》錦織圭の不倫報道、猛反対された元モデル妻「観月あこ」との“苦難の6年交際”
NEWSポストセブン
国民民主党から参院選比例代表に立候補することに関して記者会見する山尾志桜里元衆院議員。自身の疑惑などについても釈明した(時事通信フォト)
《国民民主党の支持率急落》山尾志桜里氏の公認取り消し騒動で露呈した玉木雄一郎代表の「キョロ充」ぷり 公認候補には「汚物まみれの4人衆」との酷評も出る
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《永野芽郁に新展開》二人三脚の“イケメンマネージャー”が不倫疑惑騒動のなかで退所していた…ショックの永野は「海外でリフレッシュ」も“犯人探し”に着手
NEWSポストセブン
“親友”との断絶が報じられた浅田真央(2019年)
《村上佳菜子と“断絶”報道》「親友といえど“損切り”した」と関係者…浅田真央がアイスショー『BEYOND』にかけた“熱い思い”と“過酷な舞台裏”
NEWSポストセブン
「松井監督」が意外なほど早く実現する可能性が浮上
【長嶋茂雄さんとの約束が果たされる日】「巨人・松井秀喜監督」早期実現の可能性 渡邉恒雄氏逝去、背番号55が空席…整いつつある状況
週刊ポスト
発見場所となったのはJR大宮駅から2.5キロほど離れた場所に位置するマンション
「短髪の歌舞伎役者みたいな爽やかなイケメンで、優しくて…」知人が証言した頭蓋骨殺人・齋藤純容疑者の“意外な素顔”と一家を襲った“悲劇”《さいたま市》
NEWSポストセブン
6月15日のオリックス対巨人戦で始球式に登板した福森さん(撮影/加藤慶)
「病状は9回2アウトで後がないけど、最後に勝てばいい…」希少がんと戦う甲子園スターを絶望の底から救った「大阪桐蔭からの学び」《オリックス・森がお立ち台で涙》
NEWSポストセブン
2人の間にはあるトラブルが起きていた
《浅田真央と村上佳菜子が断絶状態か》「ここまで色んな事があった」「人の悪口なんて絶対言わない」恒例の“誕生日ツーショット”が消えた日…インスタに残された意味深投稿
NEWSポストセブン
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン