「2月の理事選での貴乃花親方の得票は『2票』だった。本人の他に唯一、陣幕親方(元前頭・富士乃真)だけが貴乃花親方に1票を投じたとされています。陣幕親方は、敵対陣営である八角部屋の部屋付き親方という立場ながら、長女が貴乃花親方の長男と結婚して親戚になったことで、支援する関係になったといわれていた。
ところが8月に入って、その長男夫婦の別居報道が出た。今もお互いの信頼関係は変わらないといわれている一方で、“陣幕親方が貴乃花部屋の部屋付きに移籍する”という話がずいぶん前からあるのに、実現しない。ついに最後の1人まで離れたという情報も流れている」(担当記者)
7月の名古屋場所では、審判部の控室でも壁を見たまま、かつて盟友と言われた玉ノ井親方(元大関・栃東)や浅香山親方(元大関・魁皇)らとも必要最小限の言葉しか交わそうとせず、4日目の取組後に市内で行なわれた阿武松グループの集会にも姿を見せなかった。
「執行部をはじめとする協会主流派の親方衆からすれば、貴乃花親方が世間の信頼を取り戻し、再び角界の慣習や既得権にメスを入れるような改革をブチ上げられては困る。貴乃花親方が孤立し、“理事復帰”など望むべくもない状況になっているのは都合がよく、そこにきて今回の体調不良。“執行部に歯向かってストレスを抱えたなら自業自得”“理事への復帰がさらに遠のいた”と、心の中でほくそ笑んでいる幹部がいておかしくない」(若手親方の一人)
◆「健康不安」は“都合がいい”