その『行列』ではごく最近も、モデルの仁香が、16歳年下のカメラマンから求婚。さらにその翌週、今度は女優の高橋ユウが、K-1ファイターからそれぞれサプライズでプロポーズされていた。この2週続けてのプロポーズも、冒頭に挙げたたんぽぽ白鳥とチェリー吉武の例にしても、番組でプロポーズすることになった経緯の“真相”は不明だが、制作側からアプローチされて企画実現に至ったケースも多いのではないだろうか。
もちろん、「フラッシュモブ」で街なかでいきなりプロポーズする手法が流行ったり、メールやLINEで好意を伝える若年層が増えるなど、「好き」の重みが軽くなっていることも、そうした企画が量産されている背景にはありそうだが、一方で、テレビのコンテンツとして企画化されたプロポーズに辟易している視聴者も確実にいるのは間違いない。
こうした芸能人の人生の転機は、必ずネットニュースになる。つまりプロポーズ企画はSNS向きの企画なのだ。よって今後も重宝されるだろうが、そうした幸せを次々と消費していく番組をどれだけの人が支持するのか。テレビマンの創意工夫が求められる。(芸能ライター・飯山みつる)