普段空気のような「親子」というテーマを際立たせ、問い直すための有効な仕掛けとして、綾瀬さんの異形な姿があるとすれば……このドラマは「風変わり」と「古風」の掛け合わせによるドラマツルギーが、大きな見所の一つと言えるでしょう。
あるいは、「異色の掛け合わせ」という視点で観察すると他にもいろいろと面白い発見があります。原作は桜沢鈴氏の同名4コマ漫画。TBSの公式ページには「義母と娘の邂逅を描いた、クスッと笑えて、ちょっぴり泣ける4コマ漫画」と紹介されています。
「笑う」×「泣く」とは、まさしく真逆の掛け合わせ。「4コマという超短編」×「連続ドラマ化」という点も真逆。それゆえに結果として絶妙な脚本となったのかもしれません。
脚本担当の森下佳子さんは、原作に敬意を払っていて4コマの「エッセンスの部分はなるべく残し」つつ、その良さを生かし連続ドラマの脚本へと展開しているのだと語っています。そして何よりも、「キャリアウーマン」×「ダメ男」の掛け合わせの妙。「綾瀬はるか」×「佐藤健」という見所。いよいよ山場を迎える次回に期待しましょう。