芸能

キートン山田 さくらももこさんに伝えられなかった言葉明かす

さくらさんに感謝しているというキートン山田さん

 1990年にスタートした人気アニメ『ちびまる子ちゃん』。8月15日に原作者のさくらももこさん(享年53)が亡くなったニュースは大きな悲しみを呼んだ。この国民的アニメで小気味よいツッコミを放つナレーションをしているのがキートン山田さん(72才)だ。キートンさんに、さくらさんとの思い出から、『ちびまる子ちゃん』との出会い、同番組ならではのナレーションのこだわりを聞いた。

――さくらさんの訃報を聞いて、どのような思いを持たれましたでしょうか。

キートン:突然の訃報にびっくりしました。信じられなかった。あまりにも若すぎるし、今も実感は無いです。亡くなられていたことを知らされた、その前日、妻に「ももこさんの息子さんが誕生して数か月の頃、出演者とスタッフの食事会に連れて来られて、ぼくが抱っこしたことがあるんだよ」と話していたんです。いつも明るくて、気さくで、ぼくは「先生」と呼んだことはありません。

 声優歴の半分以上を『ちびまる子ちゃん』に出演しています。人生が大きく変わった作品です。いつの日か、ぼくが引退する日が来たときは、天才・さくらももこさんに「お世話になりました。ありがとうございました!!」と直接お礼を言うつもりでいました。それが叶わなくなってしまい、本当に本当に残念でなりません。

――『ちびまる子ちゃん』のナレーションを担当することになったきっかけもさくらさんだったそうですね。

キートン:番組の放送が始まる前、15秒の“番宣”に呼ばれたんです。第1話で、まる子とお姉ちゃんが「お前がバカだ」とケンカしているシーンで、「あんたがバカである」とツッコミをして、「1月7日放送開始」と言うだけのナレーションでした。それは単発の仕事だと思っていたんです。

 そのテープを、ニューヨークに行っていたさくらももこさんが聞いて、“この声だ、このしゃべり方が欲しかった!”って小躍りしたそうです。それでナレーターに決まったんです。放送が始まって何年もたってから、ご本人に聞いたんです。まさかレギュラーになると思いませんでしたね、しかもこんなに長く。さくらさんもこんなに長く続くと思っていなかったとおっしゃっていた。さくらさんには本当に感謝しています。

――ナレーションは本編に割り込んでツッコミをする珍しい作りですね。

キートン:面白いなと思いました。そういうナレーションはしたことがなかったし、まる子はなにを言われてもめげない。登場人物と掛け合いをしているような感覚が新鮮でした。

――おなじみの「後半へつづく」はキートンさんのアドリブから始まったとか。

関連キーワード

関連記事

トピックス

上原多香子の近影が友人らのSNSで投稿されていた(写真は本人のSNSより)
《茶髪で缶ビールを片手に》42歳となった上原多香子、沖縄移住から3年“活動休止状態”の現在「事務所のHPから個人のプロフィールは消えて…」
NEWSポストセブン
ラオス語を学習される愛子さま(2025年11月10日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまご愛用の「レトロ可愛い」文房具が爆売れ》お誕生日で“やわらかピンク”ペンをお持ちに…「売り切れで買えない!」にメーカーが回答「出荷数は通常月の約10倍」
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《10代少女らが被害に遭った“悪魔の館”写真公開》トランプ政権を悩ませる「エプスタイン事件」という亡霊と“黒い手帳”
NEWSポストセブン
「性的欲求を抑えられなかった」などと供述している団体職員・林信彦容疑者(53)
《保育園で女児に性的暴行疑い》〈(園児から)電話番号付きのチョコレートをもらった〉林信彦容疑者(53)が過去にしていた”ある発言”
NEWSポストセブン
『見えない死神』を上梓した東えりかさん(撮影:野崎慧嗣)
〈あなたの夫は、余命数週間〉原発不明がんで夫を亡くした書評家・東えりかさんが直面した「原因がわからない病」との闘い
NEWSポストセブン
テレ朝本社(共同通信社)
《テレビ朝日本社から転落》規制線とブルーシートで覆われた現場…テレ朝社員は「屋上には天気予報コーナーのスタッフらがいた時間帯だった」
NEWSポストセブン
62歳の誕生日を迎えられた皇后雅子さま(2025年12月3日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまのラオスご訪問に「感謝いたします」》皇后雅子さま、62歳に ”お気に入りカラー”ライトブルーのセットアップで天皇陛下とリンクコーデ
NEWSポストセブン
竹内結子さんと中村獅童
《竹内結子さんとの愛息が20歳に…》再婚の中村獅童が家族揃ってテレビに出演、明かしていた揺れる胸中 “子どもたちにゆくゆくは説明したい”との思い
NEWSポストセブン
日本初の女性総理である高市早苗首相(AFP=時事)
《初出馬では“ミニスカ禁止”》高市早苗首相、「女を武器にしている」「体を売っても選挙に出たいか」批判を受けてもこだわった“自分流の華やかファッション”
NEWSポストセブン
「一般企業のスカウトマン」もトライアウトを受ける選手たちに熱視線
《ソニー生命、プルデンシャル生命も》プロ野球トライアウト会場に駆けつけた「一般企業のスカウトマン」 “戦力外選手”に声をかける理由
週刊ポスト
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン