ビジネス

マンション市場は在庫の山 中古の1割引きも見られるように

いよいよ都心の不動産バブルも限界に近い?

 首都圏のマンションは局地的な不動産バブルが続き、新築のみならず中古の価格も高騰しているが、「それも限界に達してきた」と指摘するのは住宅ジャーナリストの榊淳司氏だ。新築の完成在庫が増え、中古の値崩れが始まる──いよいよマンション市場は“踊り場”にさしかかっているのかもしれない。

 * * *
 マンション購入に悩む人々から「新築と中古のどちらが良いのか」ということをよく聞かれる。しかし、そこに明解な答えはない。新築の場合は一見ピカピカだが欠陥建築である可能性がある。管理組合の運営がどうなるのかも分からない。

 一方、中古のほうが価格は安く、現物を見て決められるため選択肢も多い。しかし売り主が個人の場合は保証が付かない場合がほとんど。また購入する際には仲介手数料が発生する。

 結局、新築と中古のどちらが良いということよりも、物件次第ということになる。

 ただ価格面だけを考えると、中古になる。従来、新築と中古の価格差は都心ではほんの僅かしかなかった。東京都港区の青山あたりだと中古のほうが高くなったりもした。

 この価格差は都心から離れれば離れるほど広がっていく。現在、埼玉県なら大宮以遠、千葉県なら千葉市以遠のエリアでは、新築マンションの開発事業が成り立たなくなっている。その理由は新築と中古の価格差があり過ぎるので、新たにマンションを開発しても販売できる見通しが立たないからだ。

 現在新築マンションを建設するためには1戸あたり2000万円超の建築コストがかかる。しかし、郊外遠隔地に行くと築10年ほどの中古マンションが数百万円から1000万円程度で流通している。そういう所で、販売価格が安くても2000万円台中後半の新築マンションを販売しても、なかなか売れない。だから開発もされていないのだ。

 この新築と中古の価格差が現在、都心エリアにも及んできた。理由は、いうまでもなく局地バブル的な地価の高騰と、高止まりした建築費だ。

関連記事

トピックス

児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《渡部建の多目的トイレ不倫から5年》佐々木希が乗り越えた“サレ妻と不倫夫の夫婦ゲンカ”、第2子出産を迎えた「妻としての覚悟」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《東洋大学に“そんなことある?”を問い合わせた結果》学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長「除籍であることが判明」会見にツッコミ続出〈除籍されたのかわからないの?〉
NEWSポストセブン
愛知県豊田市の19歳女性を殺害したとして逮捕された安藤陸人容疑者(20)
事件の“断末魔”、殴打された痕跡、部屋中に血痕…“自慢の恋人”東川千愛礼さん(19)を襲った安藤陸人容疑者の「強烈な殺意」【豊田市19歳刺殺事件】
NEWSポストセブン
都内の日本料理店から出てきた2人
《交際6年で初2ショット》サッカー日本代表・南野拓実、柳ゆり菜と“もはや夫婦”なカップルコーデ「結婚ブーム」で機運高まる
NEWSポストセブン
水原一平とAさん(球団公式カメラマンのジョン・スーフー氏のInstagramより)
「妻と会えない空白をギャンブルで埋めて…」激太りの水原一平が明かしていた“伴侶への想い” 誘惑の多い刑務所で自らを律する「妻との約束」
NEWSポストセブン
無期限の活動休止を発表した国分太一
「こんなロケ弁なんて食べられない」『男子ごはん』出演の国分太一、現場スタッフに伝えた“プロ意識”…若手はヒソヒソ声で「今日の太一さんの機嫌はどう?」
NEWSポストセブン
1993年、第19代クラリオンガールを務めた立河宜子さん
《芸能界を離れて24年ぶりのインタビュー》人気番組『ワンダフル』MCの元タレント立河宜子が明かした現在の仕事、離婚を経て「1日を楽しんで生きていこう」4度の手術を乗り越えた“人生の分岐点”
NEWSポストセブン
元KAT-TUNの亀梨和也との関係でも注目される田中みな実
《亀梨和也との交際の行方は…》田中みな実(38)が美脚パンツスタイルで“高級スーパー爆買い”の昼下がり 「紙袋3袋の食材」は誰と?
NEWSポストセブン