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遠距離介護でも目が届き心通じる見守りグッズの数々

工藤広伸さんがおすすめ 別居介護で押さえるべきグッズ

 距離を問わず、別居しつつ親を介護する人は少なくない。自分の生活とは別に、親の住まいや生活を見守り、しっかり管理もする。すぐそばにいられない不安や物理的な困難を、どう解決するかが鍵だ。

 便利な見守りグッズも駆使しながら遠距離介護を実践。深刻になりがちな介護を“しれっと”こなすアイディアをブログなどで発信する“くどひろ”さんこと工藤広伸さんに、別居介護で押さえるべき点やおすすめグッズを聞いた。

 工藤さんの本格的な遠距離介護が始まったのは2012年。認知症と子宮頸がんを抱えた祖母を介護する母に、認知症の症状が現れたのがきっかけだ。祖母が入院し、母がひとり暮らしになった岩手県盛岡市の実家と、妻と暮らす東京を往復する生活が始まったという。

「最初に着手したのは、母が生活の中でできないことを見つけることでした。まず、家の中の倉庫に積み上げられたゴミの山を発見。母は病気で手足に不自由があったことに加えて、認知症でゴミの日や今日の日付がわからなくなっていた。それでゴミが捨てられなかったのです。そして料理は今でもしますが、買い物には行けない。そこで、要介護認定を受け、ゴミ出しと買い物をケアプランに組み込みました」

 親の認知症を憂える象徴のようなゴミの山も、見方を変えれば、介護するポイントのヒントになるのだ。

「遠距離介護のポイントは、何より“安全”です。初めのケアプランでは、介護サービスの人が来てくれるのは週1回程度で、ひとりのときに小さなけがが重なりました。徐々にプランを充実させ、今は訪問看護や訪問リハビリ、デイサービスなどを取り入れ、ほぼ毎日、人の目が届くようにしています」

 介護サービスの見守りの目を確保し、さらに工藤さんが導入したのが室内カメラだ。

「初めて買ったのが2014年で、現在までに3台も。『スマカメ』シリーズ(プラネックス)を愛用しています。これは究極の見守りです。講演会などで受信側のスマホ映像をお見せすると、介護者から驚きと“すぐ買います”の声が続々と上がるほど」

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