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山本KID徳郁さん M・タイソンに憧れ続けた格闘家人生

 ところが、北京五輪出場を目指して出場した2007年1月のレスリング全日本選手権2回戦で、アテネ五輪銅の井上謙二にかけられた巻き投げで右肘を負傷して以降、ケガが相次ぎ、選手としては厳しい道を歩むことになった。世間に浸透した打撃から鮮やかに勝つファイトスタイルは、秀でた瞬発力に頼るところが大きかったのだが、ケガや年齢を重ねたために維持できなくなっていた。だが、いったん身についた、しかもファンが望む形を諦めるのは難しかった。

 さらに、交差点でたまたま車が隣に停まったことをきっかけにお互いに一目惚れ、大恋愛の末2004年に結婚したモデルのMALIAとは2009年に離婚。一緒に育てていた子供3人は元妻が引き取ったため、格闘家としてだけでなく、私生活でも重苦しい日々を送ることになった。だが、9歳年下の現在の妻と生活をともにし、娘が生まれてからは、色々なことが好転しているように見えていたという。

「お姉さんの美憂さん、その息子さんのアーセン君と家族が次々と総合格闘技デビュー。妹の聖子さんの夫、ダルビッシュ有のトレーニングについてもアドバイスするなど、選手としてだけでなく指導者としてもキャリアを積んでいくのだろうと思っていました。若手の育成にも取り組んでいました。とはいえ引退宣言はしていないから、ベテランになった彼が格闘家としてどんな活躍をするのか楽しみにしていたのに、残念です」(前出のスポーツライター)

 がんが見つかったときはすでにステージIVだったという。やり残したこともたくさんあっただろう。だが、短期集中が得意なKIDは、きっと悔いのない時間を、家族とともに最期まで過ごしたに違いない。

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