スポーツ

一匹狼になった貴乃花親方 平成の大横綱はどこへ行く…

協会内部でもスタンスはさまざま

 9月25日の引退会見で「(相撲)協会と戦うつもりはない」とした、貴乃花親方の言葉を額面通りに受け取る協会関係者はいない。協会の裏事情をほとんど把握しているのではないか、新たな相撲がらみのビジネスを立ち上げるのではないか、一門で縛り付けておとなしくさせるはずが引退するなんて考えていなかった、など様々な思惑や憶測が飛び交い、協会内の混乱は収まる気配がない。

 貴乃花親方を屈服させるという狙いが失敗した上に、「一門支配の強化」もうまくいくかわからない。今回の貴乃花親方の引退騒動で明らかになったのは、どの一門も決して一枚岩ではないという現実だ。

 貴乃花親方を受け入れようと具体的な動きを見せたのは、5つの一門で最も親方の数が少ない弱小の伊勢ヶ濱一門だった。

「伊勢ケ濱親方(元横綱・旭富士)は、一連の騒動の発端になった日馬富士の師匠ですが、一門の票を増やしたいし、貴乃花人気にはあやかりたい。一門内の若手親方の進言もあった。

 しかし、伊勢ヶ濱一門には“反貴乃花”を鮮明にする横綱・白鵬がいる。所属する宮城野部屋の親方(元前頭・竹葉山)を動かして、受け入れに猛反対させようとしていた。結局、親方の受け入れは一門が満場一致で決めなければならないから、引退騒動がなくても、貴乃花親方を引き取る一門はなかっただろう」(元親方)

 他の一門に所属しながら、貴乃花親方の改革姿勢に共感する“貴シンパ”たちも動ける状態にはなかった。

関連記事

トピックス

全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト