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高齢者に多い「ふらつき」「腰が痛い」「背が縮む」への対処法

腰痛やふらつき、背の縮み…対処法は?(写真/アフロ)

 高齢になると、いろいろな体の不調が出てくる。それらの症状に対しては、どう対処するとよいのだろうか。

◆ふらつく

◎脳や背骨、首の骨の病気
 急にふらつく、反応や手足の動きが普通でない場合は即、受診。また箸遣いなど手先の作業が徐々に難しくなってきた場合は、脊髄の疾患の可能性があるので受診を。

◎下肢筋力の衰え
 加齢や、病気やけがで長期間、動かなかった場合も転倒のリスクが高くなるので、日常的に筋肉トレーニングを。

◆腰が痛い

◎腰骨(腰椎)の病気
 背骨の円筒形の骨(椎体)の間にある椎間板が加齢により変形し、つぶれたりずれたりして痛む。変形性腰椎症、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板症など。強い痛みは受診を。また歩き始めは痛みがなく、一定時間・距離を歩くと痛みが強くなり、休憩や前かがみの姿勢で楽になるという特徴的な症状は脊柱管狭窄症。軽症なら見守ってもよいが、脚のしびれまで伴うようなら受診を。手術をはじめ投薬などの治療法も増えてきている。

◎加齢による衰え
 起床時に背中や腰に痛みがあり、動き出すと治るのは、就寝中に組織が固まったことによるこわばり。基本的に心配なし。

◆膝が痛い

◎膝関節の病気
 もっとも多いのは膝の軟骨がすり減ることによる変形性膝関節症。痛みが出たら3日~1週間は必要最低限の歩行にとどめて安静に。O脚が進んできたり、痛みで膝がまっすぐに伸び切らなかったりする場合は、放置すると悪化するので受診を。

 次いで多いのは関節リウマチ。リウマチの場合は手(指のつけ根と第2関節)の痛みが必発で、血液検査ですぐわかる。専門的な治療が必要。また、原因なく膝関節の痛みや腫れ、熱感が出る場合は、細菌感染や痛風、または偽痛風が疑われるため、必ず受診を。

◆転倒で強い腰痛

◎骨粗しょう症による骨折
 加齢により骨は弱くなり、骨折しやすくなる(骨粗しょう症)。転倒で腰や背骨に強い痛みが出た場合は、背骨の圧迫骨折が疑われるのですぐに整形外科を受診。また、長時間車に乗る、重いものを持つなどでも起こすことがあるので注意。

 高齢者が転んで股関節が強く痛む場合は大腿骨骨折が多い。動けない場合は救急車を。骨粗しょう症による骨折は、レントゲンでは診断が難しい場合がある。初診時で骨折がないと診断されても痛みが続くときはもう一度受診を。

◆背が縮んだ・背中が丸くなった

◎圧迫骨折
 骨粗しょう症では、原因がなくても徐々に骨がつぶれ、気づかないうちに圧迫骨折をすることがある。数か月の間に急に背中が丸くなったり、身長が縮んだりしたら、整形外科で検査を受けて、必要なら骨粗しょう症の治療を受ける。

※女性セブン2018年10月18日号

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