「交通課の水野美紀さんは庶民派兼マスコット役、刑事課盗犯係の深津絵里さんはハードボイルド派に分けられる。70年代からの刑事ドラマの伝統が受け継がれていました。同時に、深津さんがストーカーに付きまとわれてトラウマを抱えるという90年代らしい女性刑事像も描かれていた」(樋口氏)
『踊る大捜査線』はシリーズ化され、国民的ヒット番組となった。『太陽にほえろ!』のプロデューサーを務めた岡田晋吉氏が話す。
「毎週、同じ時間帯にテレビの前に座ってもらうためには、程よいマンネリと新鮮さが必要です。また、スタッフと俳優の目指す方向性が一致した時、番組がヒットするのかもしれません」
変わるモノと変わらないモノ──。これから女性刑事はどんなドラマを見せていくのか。
◆取材・文/岡野誠
※週刊ポスト2018年10月26日号