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2018.12.21 07:00  週刊ポスト

池上彰氏が解説 日本の国家元首は「天皇」か「総理大臣」か

今さら人には聞けない天皇陛下の話(撮影/上野ヒトシ)

 その国の代表者を意味する「国家元首」。いったい、日本の国家元首は誰なのか。天皇? それとも総理大臣? “そうだったのか!”に答えてくれるジャーナリストの池上彰氏が、解説する。

 * * *
「元首」とは、外国に対して国家を代表する人のことです。例えば現在のアメリカの国家元首はトランプ大統領で、イギリスの国家元首はエリザベス女王です。

 日本国憲法には、国家元首の規定がありません。だから仮に「今の日本での国家元首は誰か」という試験問題が出たら、「明文規定はない」が正解です。

 日本の場合、天皇は「国民統合の象徴」だから日本を代表する人であり、当然のことながら元首である、との考え方もあります。他方、政治のトップこそが国家の代表なので総理大臣が元首である、との考え方もあります。天皇が日本の国家元首であるかどうかは、専門家の間でも意見が分かれる難問であるのです。

 一方、自国の国家元首から派遣された大使は、「この者を大使として認めてください」という信任状を相手国の国家元首に提出する慣習があります。日本に来た大使がそれを提出する相手は天皇なので、海外は、天皇を日本の国家元首とみていることがわかります。

●いけがみ・あきら/1950年、長野県生まれ。慶應義塾大学卒業後、1973年NHK入局。報道局記者や番組キャスターなどを務め、2005年にNHKを退職。ジャーナリスト、名城大学教授、東京工業大学特命教授。著書に『池上彰の世界の見方 ロシア』『考える力がつく本』(小学館刊)、『池上彰の「天皇とは何ですか?」』(PHP研究所)などがある。

※週刊ポスト2019年1月1・4日号

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