芸能

『いだてん』視聴率低迷を加速させる「ストレスコーピング」

W主演の中村勘九郎と阿部サダヲ

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の深層心理を推察する。今回は、1月から新たに始まったNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』を分析。

 * * *
 NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』の視聴率が伸び悩み、苦戦しているらしい。『いだてん』は、日本人が初めてオリンピックに出場した時から、1964年の東京オリンピックが実現するまでの半世紀が描かれている。

 個人的には、放送された6話全てを見ているが、主役の金栗四三を演じている中村勘九郎さんの演技がいい。“目標に向かってどこまでも真っ直ぐに突き進む太陽のような男”と番組HPにあるように、日本人で初めてオリンピックに参加した、純朴で真面目で熱心という金栗像を見事に好演しているのだ。上半身がぶれず、背筋を正したまま、真っ直ぐに走る姿は、さすが歌舞伎役者と思うばかりだ。他の役にも演技派が揃っていて、個性豊かな演技に魅了される。

 ところがいかんせん、展開が早すぎてストーリーに付いていけない。登場人物が多すぎて誰が誰やら、どう繋がっていくのやら…と思っていたら、視聴率が伸び悩んでいるという。3日に放送された第5話は10.2%、第6話は9.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。予想外の視聴率低迷に、いくつかのメディアがその理由を分析していた。

 それらをまとめると、分かりにくい、視聴者が話に付いていけない、というのが一番の理由だ。やっぱりね。そして原因は、凝り過ぎた作りや展開の慌ただしさにあるとも書いている。確かにストーリーが複雑だ。主人公以下、重要人物が入れ替わり立ち替わり、次から次へと息つく間もなく場面も展開すれば時代も変わる。人物さえも入れ替る。落語家の古今亭志ん生役をビートたけしさんと森山未來さん(若き日の志ん生)が演じているのだが、最初は2人が同一人物を演じているとは思わなかったほどだ。

関連記事

トピックス

鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《デートではお揃い服》お泊まり報道の永瀬廉と浜辺美波、「24時間テレビ」放送中に配慮が見られた“チャリT”のカラー問題
NEWSポストセブン
経済同友会の定例会見でサプリ購入を巡り警察の捜査を受けたことに関し、頭を下げる同会の新浪剛史代表幹事。9月3日(時事通信フォト)
《苦しい弁明》“違法薬物疑惑”のサントリー元会長・新浪剛史氏 臨床心理士が注目した会見での表情と“権威バイアス”
NEWSポストセブン
海外のアダルトサイトを通じてわいせつな行為をしているところを生配信したとして男女4人が逮捕された(海外サイトの公式サイトより)
《公然わいせつ容疑で男女4人逮捕》100人超える女性が在籍、“丸出し”配信を「黙認」した社長は高級マンションに会社登記を移して
NEWSポストセブン
2才の誕生日を迎えた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
【9月6日で19才に】悠仁さま、40年ぶりの成年式へ 御料牧場、小学校の行事、初海外のブータン、伊勢新宮をご参拝、部活動…歩まれてきた19年を振り返る 
女性セブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
当時の水原とのスタバでの交流について語ったボウヤー
「大谷翔平の名前で日本酒を売りたいんだ、どうかな」26億円を詐取した違法胴元・ボウヤーが明かす、当時の水原一平に迫っていた“大谷マネーへの触手”
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
《同居女性も容疑を認める》清水尋也容疑者(26)Hip-hopに支えられた「私生活」、関係者が語る“仕事と切り離したプライベートの顔”【大麻所持の疑いで逮捕】
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン
賭博の胴元・ボウヤーが暴露本を出版していた
大谷翔平から26億円を掠めた違法胴元・ボウヤーが“暴露本”を出版していた!「日本でも売りたい」“大谷と水原一平の真実”の章に書かれた意外な内容
NEWSポストセブン
ロコ・ソラーレ(時事通信フォト)
《メンバーの夫が顔面骨折の交通事故も》試練乗り越えてロコ・ソラーレがミラノ五輪日本代表決定戦に挑む、わずかなオフに過ごした「充実の夫婦時間」
NEWSポストセブン
サークル活動にも精を出しているという悠仁さま(写真/共同通信社)
悠仁さまの筑波大キャンパスライフ、上級生の間では「顔がかっこいい」と話題に バドミントンサークル内で呼ばれる“あだ名”とは
週刊ポスト
米カリフォルニア州のバーバンク警察は連続“尻嗅ぎ犯”を逮捕した(TikTokより)
《書店で女性のお尻を嗅ぐ動画が拡散》“連続尻嗅ぎ犯” クラウダー容疑者の卑劣な犯行【日本でも社会問題“触らない痴漢”】
NEWSポストセブン