一方、そうした声をかき消すかのように、実力でも“イケメン枠”でも五郎丸の後釜と称される逸材が登場している。司令塔の田村優(ポジションはセンター及びスタンドオフ)と突破役の姫野和樹 (ポジションはフランカー及びナンバーエイト)だ。田村の楕円球を自在に操るキックは必見。姫野は日本人離れした屈強な体躯から繰り出されるパワーあふれる走りで、相手外国人選手も吹っ飛ばす。彼らも今後、サンウルブズに参戦する予定だ。
サンウルブズは第二戦のワラターズ戦(2月23日、30-31で惜敗)以降、東京・秩父宮ラグビー場で6試合が予定されている。7月末からは日本代表のテストマッチが3試合組まれており、開幕直前の9月6日にはあの南アフリカとの再戦も予定されている(埼玉・熊谷ラグビー場)。
「観戦してみたいがルールが難しそう」という声がよく聞かれるが、ある古参のラグビーファンは、「最初から詳しいルールを知らなくても『敵の陣地にボールを運べばいい』というのだけわかれば、あとは『わあ、足速い!』『体がぶつかったときの音がエグイ!』というのだけでも十分楽しめると思う」という。
まずはW杯の前哨戦として、サンウルブズの選手たちの奮闘をスタジアムで観たいものだ。
◆取材・文/岸川貴文(フリーライター)