「プリンス スマート イン」(恵比寿)の完成予想図

──プリンスホテルは国内43ホテル、客室数は1万7400室と日本有数の規模ですが、どうライバルと差別化していますか?

小山:最大の強みは、大きなイベントやMICE(国際会議や見本市)に利用できる会場施設を備えていることです。新規参入したホテルに比べ、様々な需要に総合的に対応できる。宿泊だけでなく宴会、婚礼、イベントなどに強いバラエティー豊かな人材が揃っています。

 今後は、そうした従来型のホテルが持つメリットを活かしながら、若い世代のお客様も取り込んでいきたい。弊社のお客様のメインは50代、60代の方ですが、今後は20代、30代の方を増やしたいと考えています。

──近年は若い世代に「旅離れ」が指摘されています。その対策をどう考えますか?

小山:「プリンス スマート イン」というホテルブランドで、新たなマーケットに挑戦します。デジタルネイティブに使い勝手のいい次世代型インターネットサービスを提供する。来年夏に恵比寿(東京・渋谷区)に出店し、いずれは100ホテルまで拡大する計画です。

 宿泊代は1万円前後に抑える。ただし安さだけで来て頂けるわけではない。ハイセンスなインテリアなどで若年層のニーズを捉える。

 そのためには50代後半から60歳過ぎの役員ばかりで議論していても始まらない。今後、プリンスホテルがより進化していくためには、若手の登用や提案がより求められると思いますし、我々がそういう環境を作っていかないといけない。

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