医科同様に、歯科にも治療ごとに高い専門性が求められる。HPに自分の専門分野や、出身校などの経歴を示さない歯科医も、避けたほうが賢明だ。
保険診療の不正請求で処分を受けるなどした歯科医が、過去を隠して別のクリニックを開設し直すこともある(当然、そうした歯科医は詳しい経歴を公表しない)。
逆に、欧米の歯科大を卒業した証書や教授の肩書きを誇示する歯科医も、信用できない。ある歯科医の経歴を辿ると、留学期間と卒業年の辻褄が合わなかった。実は一部の欧米歯科大は、多額の寄付金で卒業資格や客員教授などの肩書きを得ることが可能なのだ。
◆「ネットの口コミ」の嘘を見抜く
歯科医の著書を参考にクリニックを選ぶ場合、患者集めの宣伝目的の出版が少なくないから要注意だ。
たとえば、あるインプラント歯科医が書いた本は、十数件のレビューのうち大半が★4つか5つ。ただし、ほとんどのアカウントが同書のレビューの1回しか投稿していなかった。内容も歯の浮くような賞賛一色。“ステマ”の疑いがある。
◆器具とグローブを替えるのが誠実な歯医者
患者の血液や唾液などに触れたものは、感染リスクがあるとして扱うのが、医療機関の常識である。