ライフ

虫歯削らず薬品で自然治癒? “魔法のような治療”の問題点

「魔法のような治療」は本当に効く?

 

 歯根の中心部には幅0.3mm程度の細い根管が通っているが、虫歯が進行すると、感染が根管内に及んでしまい、最悪の場合は抜歯になる。

 それを食い止めるために、感染した歯髄(神経など)を除去して消毒するのが「根管治療」だ。

 難易度が高いのに、診療報酬が安いので、一部に手抜き治療が横行している。ある歯科医は治療中に根管の先端に穴を開けてしまったが、患者に告げずに帰した。その日から激痛に見舞われた患者が他院を受診、治療ミスが発覚したという。

 精度の高い根管治療の必要条件として、歯科用顕微鏡・マイクロスコープに注目が集まりがちだ。ただし、使いこなすには高度なスキルと誠実さが必要で、中には“オブジェ”と化しているクリニックもある。

 歯を残す最後のチャンスを逃さないために、根管治療の終了後、X線画像で説明を求めた方がいいだろう。

◆有効性が立証されていない「塗るだけで歯の神経を守れる特別な薬」

 ネットの普及に呼応するように存在が広まった、“魔法のような治療”がある。『虫歯になった歯質を削らずに、特別な薬を塗布して塞ぐ。神経を抜かずに済み、1年間ほど経過すると自然治癒する──』

 アメリカで製造販売されている製品と、日本で開発された薬剤の主に2種類が使用されている。いずれも薬機法(旧薬事法)の認可を受けていないが、テレビの情報番組で紹介されたことで、一部の歯科医や患者に熱烈な信奉者がいる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
小説「ロリータ」からの引用か(Aでメイン、民主党資料より)
《女性たちの胸元、足、腰に書き込まれた文字の不気味…》10代少女らが被害を受けた闇深い人身売買事件で写真公開 米・心理学者が分析する“嫌悪される理由”とは
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン