──公明党を取り込んだ狙いは。
小沢:ヨーロッパでも、宗教を背景にした政党はある。それぞれの個人の精神的な思いというところにとどまっていればいいと思います。
けれども、公明党は実質的に創価学会の意思決定で指示されていたところが問題だった。だから、創価学会の出先機関では駄目だと、あくまでも独立した政党にならなきゃならないと、そのためには(他の政党と)一緒になるのが一番いいという話だったんです。
──ところが選挙に負けて。
小沢:創価学会の意思が強く出てきた。自民党に脅されたんです、池田大作・名誉会長を喚問すると。
──解党の決断は国民にも衝撃だった。
小沢:あれは、僕が壊したみたいに言われるけど、そうじゃないんです。
選挙に負けたといっても、議席数は大して減ってない。だけど、細川(護煕)さんが党を出ると言い出した。羽田さんも出ると。創価学会もそういう傾向だし、それじゃどうしようもない。みんな自由にしろとなっただけ。細川さんと羽田さんが出るという話が新進党解散の一番の理由でした。
(文中一部敬称略)
※週刊ポスト2019年5月17・24日号