ところが、事態は意外なところから展開し始めた。実は、王は10年前の2009年、大量の花火の違法所持行為で、警察に逮捕されており、その際、警察の取り調べで指紋や掌紋などがとられた。王は半年間服役している。
紹興市警察本部は今年に入って、未解決事件の再捜査に乗り出しており、当時の犯行現場の掌紋と、10年前の王の掌紋が一致したことが、王の逮捕につながった。
科学技術の発達により警察の捜査能力は格段に上がっており、20年前の犯行当時には不可能だった部分的な掌紋の照合が、今ではできるようになったことで、王が逮捕されたわけだ。
裁判は奇しくも犯行から21年目の今年4月20日に行われ、「わずかな金のために母子2人が殺されており、犯行は残忍で凶暴」として、即時死刑執行の判決が下された。