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“消えた年金”を取り戻すには思い出せることをとにかく書く

記録漏れの疑いがある人は?(時事通信フォト)

 2007年2月に発覚したいわゆる「消えた年金問題」で宙に浮いた年金記録はいまだ2000万件あるとされる。社会保険労務士の蒲島竜也氏が語る。

「特に転職した人は要注意。『ねんきん定期便』や『ねんきんネット』などで加入履歴を確認して、会社に勤めていたはずの時期に空白期間があれば必ず申し立てるべきです」

 記録漏れが疑われたら、「年金記録訂正請求書」を提出し再裁定を申し立てる。

 その際、社員証や給与明細などで年金加入を証明する必要があるが、昔のことで「証拠」が残っていないケースも多い。

「それでも泣き寝入りせず、請求書の自由記述欄に、当時の事業主や勤務期間、給料や同僚など覚えていることをすべて記入しておくことが大事です。『消えた年金』は時効が停止されているため、どれほど昔の勤務でも記録さえ訂正できれば、未支給分を一括で受け取ることができます」(蒲島氏)

 当時の加入記録の傍証となる書類があるのが望ましいが、「ない」ばかりだから取り戻せないわけではない。会社名、所在地や勤務していた期間などに加え、給与・賞与の額なども、記録ではなく記憶ベースで構わないので、できる限り細かく書いていくことで、取り戻せる可能性が増える。

「年金記録訂正請求書」の見本

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