著者不詳の「演説用資料」(イラストは冊子より)

 記述以上にインパクトがあるのは添えられたイラストだ。大きめの耳たぶが特徴的な“枝野氏らしき人物”は呆けたような目に、口からはヨダレを垂らしている。こめかみの横にはクルクルマークまでついている。共産党の“志位和夫委員長らしき人物”には犬の耳と手がついている。

 一方、さわやかな笑みを浮かべた精悍な男性のイラストは、“安倍首相らしき人”。“野党へのヘイト”にしか見えない冊子を、自民党は選挙演説の“アンチョコ”にしようとしたのか──。

◆政治家のイラストで人格攻撃

 元ネタとなった「テラスプレス」なるサイトが正体不明なことも、この「資料」が物議を醸している理由だ。

「資料」に記載されたURLを直接入力するとテラスプレスのサイトに辿り着く。昨年7月から記事が配信された形跡がみられるが、一般的な政治団体のサイトに記載されている所在地や問い合わせフォームはない。

 加えて不可解なのは、自民党の「選挙資料」の出典元にもかかわらず、石破茂元幹事長については、〈空疎な経済政策〉などの批判が並べられていることだ。

「誰が書いたのかも、誰が金を出しているのかも、誰が運営しているのかもわからない、そういう類のものを“怪文書”と呼ぶ。だからこの冊子は自民党版怪文書ですかね」

 そう話すのは石破氏本人だ。昨年9月の総裁選に出馬した際に、テラスプレスが自身を批判していることは把握したという。石破氏の事務所にも届けられた「資料」についてこう呆れる。

関連記事

トピックス

公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
立花孝志容疑者(左)と斎藤元彦・兵庫県知事(写真/共同通信社)
【N党党首・立花孝志容疑者が逮捕】斎藤元彦・兵庫県知事“2馬力選挙”の責任の行方は? PR会社は嫌疑不十分で不起訴 「県議会が追及に動くのは難しい」の見方も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の打ち上げに参加したベッキー
《ザックリ背面ジッパーつきドレス着用》ベッキー、大河ドラマの打ち上げに際立つ服装で参加して関係者と話し込む「充実した日々」
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン