国内

子供の学力を上げるには 「能力」ではなく「努力」を褒める

もし「天才だね」と褒めてしまうと……

もし「天才だね」と褒めてしまうと…(写真/ゲッティイメージズ)

「夏を制する者は受験を制す」や「夏は受験の天王山」と言われることが多い受験の世界。どうにか我が子も、この夏休みで一気に成績を伸ばしてほしいと期待するお父さん、お母さんもいるだろう。

 では、親たちはどうやって子供の勉強を後押しすればいいのだろうか。効果てきめんであるゆえ注意が必要なのが「言葉」だ。

 すでにアメリカで研究が進み、日本でも注目されつつある「非認知能力」というワードを聞いたことがあるだろうか。これはテストの点数やIQなど、数値化できる「認知能力」とは異なり、「くじけずに難題を完遂する力」や「行動力」、「他人と協力するコミュニケーション能力」などを指す。AIが台頭し、従来の知識や経験では太刀打ちできない世の中になりつつあるゆえ、こうした能力が重要視されるようになってきたのだ。

 子供の非認知能力に大きな影響を与えるのは、親の言葉だ。家庭教師としてさまざまな家庭の姿を見てきたプロ家庭教師集団「名門指導会」代表で塾ソムリエの西村則康さんは、「声かけ」の重要さを実感したという。

「しばしば親の経済力と学力は比例するといわれますが、必ずしもそうではないと思います。実際、富裕層の中には大型書店並みに本棚に参考書をズラリと並べる親や、科目ごとの家庭教師はもちろん、鉄棒の逆上がりのコーチをつけたりと教育の“アウトソーシング(外注化)”をはかる家庭もある。

 そればかりか、高学歴のシッターを子供と一緒に住まわせて常に教育を施すよう依頼している親もいるのですが、これらは思春期で限界が来る。忍耐力や工夫する気持ちも育たないし、思い通りにならないと責任転嫁する人間になってしまう。どんなにお金があっても、親の愛情に基づく“声かけ”はアウトソーシングできないのです」

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平(時事通信フォト)と妻の田中真美子さん(レッドウェーブ公式サイトより)
大谷翔平の結婚相手・田中真美子さん、抜群の好感度でメディア出演待望論 モデル、キャスター、インフルエンサーなど幅広い分野での存在感に注目
NEWSポストセブン
活動は今年10月で一区切り“スーパーボランティア”尾畠春夫さん(84)
《右耳聴覚も失っていた》“スーパーボランティア”尾畠春夫さん(84)が語った「活動は今年10月で一区切り」と「叶えたい夢」
NEWSポストセブン
岡田彰布・監督は結果を気にしていないというが…(時事通信フォト)
【岡田語録の切れ味も今ひとつ?】阪神がオープン戦不調で連覇に暗雲か ベンチ裏では焦りの言動
週刊ポスト
「21世紀枠」としてセンバツに出場の別海高校に密着
センバツ「21世紀枠」で出場の別海高校 「牛舎で素振り」「ビニールハウス練習」…酪農とホタテの町の“最東端の高校”が甲子園に辿り着くまで
週刊ポスト
3月5日に「ガスト」店内と思われる場所で撮影された”調味料一気飲み”の動画が拡散された
《ガストで調味料一気飲み》迷惑動画を撮影・SNS拡散の3人がついに全員謝罪も運営会社は「厳正な対処」を継続方針
NEWSポストセブン
大谷翔平(Getty Images)と妻の田中真美子さん(レッドウェーブ公式サイトより)
【彼女はめっちゃ甘え上手】大谷翔平の結婚相手・田中真美子さん、大学同窓生が明かす素顔「チャラ男は好きじゃない」
NEWSポストセブン
元横綱・白鵬の周りでは様々なトラブルが…
元白鵬・宮城野親方に関する「暴行告発状」“白鵬米”販売会で写真撮影をめぐるトラブル「取り巻きが市議にヘッドロック」証言
週刊ポスト
miwaと萩野公介(時事通信フォト)
【おしどり夫婦に何が】金メダリスト萩野公介がmiwaと電撃離婚「夫が家を出た」夫婦で大学院進学もすれ違いの日々か miwaがファンクライブサイトで発表
NEWSポストセブン
羽生と並んで写真に収まる末延さん(写真はSNSより)
【全文公開】羽生結弦のアイスショーとバイオリニスト元妻のディナーショー、公演日程が丸かぶり 「なぜ同じ日に?」と関係者困惑
女性セブン
話題になっているジャッキー・チェンの近影(微博より)
《ジャッキー・チェンの現在》今年70歳になる大スターの近影に中華圏で驚きの声あがる「ちょっと急に老けすぎでは」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信フォト)と妻の田中真美子さん(レッドウェーブ公式サイトより)
《お披露目》大谷翔平の結婚相手・田中真美子さんの好きなタイプは「ゴリマッチョ」敬愛する兄は巨漢ラガーマンの高身長ファミリー
NEWSポストセブン
希望する“再就職”でも苦労しているという白鵬(時事通信フォト)
【白鵬を待ち受けていた“厳しい仕打ち”】「相撲界から押し出せ」の大号令、希望する“再就職先”にことごとくノー
女性セブン