スポーツ

W杯の開幕が近づいても「ラグビー人気」がブレークしない理由

4年前の歓喜は再びなるか(c)JRFU 2015,photo by H.Nagaoka(時事通信フォト)

「ラグビーW杯、見に行きません?」「ああ、う、うん、そうだね……」──今秋、ラグビーW杯が日本で行われることを知っている人は多いが、いざ、観戦に周囲の人を誘うと、概ねこんな反応が返ってくる。

 テレビが主だが年間70~80試合観戦する筆者からすると、「おいおい、日本で見れるのは4年に一度じゃなく一生に一度だぜ? こんなチャンスもうないよ?」と内心思い、歯がゆい思いをしている。

 ラグビー人気を計る尺度として試合の観客動員を見てみると、国内最高峰「トップリーグ」の2018-2019年シーズンは1試合平均5153人だった。サッカーJ2の1試合平均7049人(2018年)にもう少しで届きそうだ。基本的にアマチュア選手で構成される企業スポーツとしては、数字だけ見れば決して不人気競技ではない。だが、ラグビーの持つポテンシャルからすれば、もっともっと人気が出てもよいはずだ。

 ラグビーが日本でブレークしきれない理由を古参のファンに聞くと、「ルールが難しいからじゃない?」「危険だと思われていて、親が子どもにやらせたがらない」「観に行こうと思っても近くでやってないしね」と、いろんな声が聞こえてくる。

 ヤマハ発動機などで活躍し日本代表でもプレー、現在は解説者や指導者として活躍する傍ら、現在放映中のドラマ『ノーサイド・ゲーム』にも出演した大西将太郎さんは、「(関係者もメディアも)ラグビーの本当のおもしろさを伝えきれていない」と見る。それを伝える千載一遇のチャンスは、2015年の前回W杯、日本が当時世界ランク3位の強豪・南アフリカを打倒したときだった。

「あのとき、次の日本-スコットランド戦を見たいと思ってもパブリックビューイングもなかったし、(日本代表の戦いぶりに感化されて)ラグビーを始めたいと思ってもどこに行けばわからなかった。観戦者にしても競技者にしても、新参者に対してあまり優しくなかったと思います」(大西さん)

関連記事

トピックス

生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
麻辣湯を中心とした中国発の飲食チェーン『楊國福』で撮影された動画が物議を醸している(HP/Instagramより)
〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
50歳で「アンパンマン」を描き始めたやなせたかし氏(時事通信フォト)
《巨大なアンパンマン経済圏》累計市場規模は約6.6兆円…! スパイダーマンやバットマンより稼ぎ出す背景に「ミュージアム」の存在
NEWSポストセブン
保護者を裏切った森山勇二容疑者
盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
新宿・歌舞伎町で若者が集う「トー横」
虐待死の事例に「自死」追加で見えてきた“こどもの苛烈な環境” トー横の少女が経験した「父親からの虐待」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
NEWSポストセブン