国内

京アニ「大量殺人」引き起こした犯人の「被害妄想」

爆発火災があったアニメ制作会社「京都アニメーション」のスタジオ(時事通信フォト)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々を心理的に分析する。今回は、34人が亡くなった「京都アニメーション」放火事件の青葉真司容疑者を分析。

 * * *
 7月18日、アニメ制作会社「京都アニメーション」のスタジオを襲った放火犯の炎は、またたく間に34人もの尊い命を奪い去った。

 平成以降最悪の放火殺人事件を起こした犯人は、さいたま市在住の青葉真司容疑者(41)。スタジオ1階でバケツに入れたガソリンをまいた後、「死ね」と叫びながら、火をつけたとみられる。

 確保された際は「小説が盗まれたからやった」と話していたという青葉容疑者は、事件前から近所で目撃されており、現場近くにはハンマーや包丁が残されていたという。強い殺意を持っていたと思われるが、京都アニメーションの社長は「名前を聞いたことがない」と話し、一方的に恨みを持っていた可能性が高い。

 逆恨み、自分勝手な思い込み、そんなもので、これだけの大惨参事を起こしたのか。ニュースを見る度に憤りとやりきれなさがこみ上げてくる。

 青葉容疑者は、12年にも茨城県内のコンビニで強盗事件を起こしている。自首した際、「遊ぶ金が欲しかった。オウム事件の容疑者のように自分も逃げられないと思った」などと不可解な供述をしている。昼間はカーテンを閉め切り、活動は夜。青葉容疑者の印象を「口数も少なく大人しい」と語る人もいるが、住んでいた部屋では近隣住民とたびたび騒音トラブルを起こし、警察官が駆けつけたこともあったという。

 それ以前にも、当時住んでいた集合住宅で真夜中に目覚まし時計を鳴らしたり、壁を叩いたり、大音量で音楽を流すなど、住民の苦情が絶えなかった。京都府警は、「精神的な疾患があるとの情報を把握している」と発表している。

関連記事

トピックス

六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
《ヤクザの“ドン”の葬儀》六代目山口組・司忍組長や「分裂抗争キーマン」ら大物ヤクザが稲川会・清田総裁の弔問に…「暴対法下の組葬のリアル」
NEWSポストセブン
テンテン(c)「幽幻道士&来来!キョンシーズ コンプリートBDーBOX」発売:アット エンタテインメント
《キョンシーブーム『幽幻道士』美少女子役テンテンの現在》7歳で挑んだ「チビクロとのキスシーン」の本音、キョンシーの“棺”が寝床だった過酷撮影
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚することがわかった
女優・趣里の結婚相手は“結婚詐欺疑惑”BE:FIRST三山凌輝、父の水谷豊が娘に求める「恋愛のかたち」
NEWSポストセブン
タレントで医師の西川史子。SNSは1年3ヶ月間更新されていない(写真は2009年)
《脳出血で活動休止中・西川史子の現在》昨年末に「1億円マンション売却」、勤務先クリニックは休職、SNS投稿はストップ…復帰を目指して万全の体制でリハビリ
NEWSポストセブン
中川翔子インスタグラム@shoko55mmtsより。4月に行われた「フレンズ・オブ・ディズニー・コンサート2025」には10周年を皆勤賞で参加し、ラプンツェルの『自由への扉』など歌った。
【速報・中川翔子が独立&妊娠発表】 “レベル40”のバースデーライブ直前で発表となった理由
NEWSポストセブン
板倉東洋大前駅Pの駅情報。1日平均乗降客数は2023年度で3,404人(東武鉄道HPより)
《大学名を冠した駅名は大学が移転したらどうなる?》東洋大学と北海道医療大学のキャンパス移転で、駅名を巡る「明暗」
NEWSポストセブン
奈良公園で盗撮したのではないかと問題視されている写真(左)と、盗撮トラブルで“写真撮影禁止”を決断したある有名神社(左・SNSより、右・公式SNSより)
《観光地で相次ぐ“盗撮”問題》奈良・シカの次は大阪・今宮戎神社 “福娘盗撮トラブル”に苦渋の「敷地内で人物の撮影一切禁止」を決断 神社側は「ご奉仕行為の妨げとなる」
NEWSポストセブン
“凡ちゃん”こと大木凡人(ぼんど)さんにインタビュー
「仕事から帰ると家が空っぽに…」大木凡人さんが明かした13歳年下妻との“熟年離婚、部屋に残されていた1通の“手紙”
NEWSポストセブン
太田基裕に恋人が発覚(左:SNSより)
人気2.5次元俳優・太田基裕(38)が元国民的アイドルと“真剣同棲愛”「2人は絶妙な距離を空けて歩いていました」《プロアイドルならではの隠密デート》
NEWSポストセブン
『ザ・ノンフィクション』に出演し話題となった古着店オーナー・あいりさん
《“美女すぎる”でバズった下北沢の女子大生社長(20)》「お金、好きです」上京1年目で両親から借金して起業『ザ・ノンフィクション』に出演して「印象悪いよ」と言われたワケ
NEWSポストセブン
花の井役を演じる小芝風花(NHKホームページより)
“清純派女優”小芝風花が大河『べらぼう』で“妖艶な遊女”役を好演 中国在住の実父に「異国まで届く評判」聞いた
NEWSポストセブン
第一子を出産した真美子さんと大谷
《デコピンと「ゆったり服」でお出かけ》真美子さん、大谷翔平が明かした「病院通い」に心配の声も…出産直前に見られていた「ポルシェで元気そうな外出」
NEWSポストセブン