芸能

高田文夫が注目のエンタメ本 昭和を堪能できる傑作の数々

高田文夫オススメの本は?(イラスト/佐野文二郎)

 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、石原裕次郎、由利徹、三木鶏郎など、昭和のおじさんたちが堪能できるエンタメ本を“ソムリエ”の高田氏が紹介する。

 * * *
 合併号やらで一週休んでる間に芸能界を牛耳る二大組織がてんやわんや。ジャニーズ事務所に吉本興業だ。その隙間を縫って贈られてきた本やら買った本など……私は「エンタメブックソムリエ」と呼ばれている。

 現代の二枚目はジャニーズ、三枚目は吉本ということで独占販売しているが、昭和の時代はなんたって二の石原裕次郎、三のオシャマンベ由利徹である。まき子夫人も“最後の法要”といっていた裕次郎の三十三回忌も無事にすんで、ファンには嬉しい記念出版『石原裕次郎昭和太陽伝』(アルファベータブックス)が出た。この世界ではこの男くらいマニアックな奴はいない佐藤利明が、出演作品104作、シングルレコード237タイトルをギッチリ書き込んだ。ああ太陽がまぶしい。

 裕次郎が灼熱の太陽なら昭和の星くずは脱線トリオの由利徹。晩年はテレビドラマの久世作品でもおなじみ。私もよく知る高平哲郎。1981年、そんな昔に『由利徹が行く』という大傑作を書いているのに、この度また由利を描いた『喜劇役者の時代』(ヨシモトブックス)。大好きな森川信や八波むと志が躍動した日本の“笑い”の青春時代がよみがえる。

 今を生きるおじさんマニアには『にっぽんのペーソス』(カンゼン)がおすすめ。ごく一部にうけている切ないおじさんバンドである。まんが家の島本慶やら伝説の編集者・末井昭らがたそがれた歌声、演奏をきかす。本を出すのでひと言だけ書いてくれと頼まれたので、チョコチョコッとトイレで走り書きして渡したら、本になってびっくり。ドーンと一ページ目に私のありがたいコメントとして載っている。

関連記事

トピックス

なかやまきんに君が参加した“謎の妖怪セミナー”とは…
なかやまきんに君が通う“謎の妖怪セミナー”の仰天内容〈悪いことは妖怪のせい〉〈サントリー製品はすべて妖怪〉出演したサントリーのウェブCMは大丈夫か
週刊ポスト
グラビアから女優までこなすマルチタレントとして一世を風靡した安田美沙子(本人インスタグラム)
《過去に独立トラブルの安田美沙子》前事務所ホームページから「訴訟が係属中」メッセージが3年ぶりに削除されていた【双方を直撃】
NEWSポストセブン
阿部詩は過度に着飾らず、“自分らしさ”を表現する服装が上手との見方も(本人のインスタグラムより)
柔道・阿部詩、メディア露出が増えてファッションへの意識が変化 インスタのフォロワー30万人超えで「モデルでも金」に期待
週刊ポスト
エンゼルス時代、チームメートとのコミュニケーションのためポーカーに参加していたことも(写真/AFP=時事)
《水原一平容疑者「違法賭博の入り口」だったのか》大谷翔平も参加していたエンゼルス“ベンチ裏ポーカー”の実態 「大谷はビギナーズラックで勝っていた」
週刊ポスト
中条きよし氏、トラブルの真相は?(時事通信フォト)
【スクープ全文公開】中条きよし参院議員が“闇金顔負け”の年利60%の高利貸し、出資法違反の重大疑惑 直撃には「貸しましたよ。もちろん」
週刊ポスト
昨秋からはオーストラリアを拠点に練習を重ねてきた池江璃花子(時事通信フォト)
【パリ五輪でのメダル獲得に向けて】池江璃花子、オーストラリア生活を支える相方は元“長友佑都の専属シェフ”
週刊ポスト
店を出て並んで歩く小林(右)と小梅
【支払いは割り勘】小林薫、22才年下妻との仲良しディナー姿 「多く払った方が、家事休みね~」家事と育児は分担
女性セブン
大の里
新三役・大の里を待つ試練 元・嘉風の中村親方独立で懸念される「監視の目がなくなる問題」
NEWSポストセブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
「特定抗争指定暴力団」に指定する標章を、山口組総本部に貼る兵庫県警の捜査員。2020年1月(時事通信フォト)
《山口組新報にみる最新ヤクザ事情》「川柳」にみる取り締まり強化への嘆き 政治をネタに「政治家の 使用者責任 何処へと」
NEWSポストセブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン