全英では勝負どころで長いパットを決めた(写真/Reuters/AFLO)

【ドリル2「9分の7」】

 プレッシャーに強くなり、ストロークより出球に集中するためにホールアウト後に練習。カップから1mの距離にティを立て、そこから円を描くように50cmずつ距離を延ばして5mの距離まで9か所にティを立てていく。9回のパットのうち失敗していいのは2か所だけで、3回外せば最初からやり直し。毎回距離は同じだが、いろんな傾斜からのパットとなり、狙ったところに打てるようになる。

 青木コーチに練習の内容と意図を聞いた。

「まず、それぞれやるタイミングが決まっています。【1】の練習は朝のスタート前だけに行ない、ホールアウト後にはやりません。逆に【2】の練習は朝のスタート前にすることはありません。

【1】の7メートル以上、3か所からパッティングをするのは、その日の距離感の基準を作るためです。あくまでも距離感を作るための練習で、カップに入れることを目的としません。3つの距離をランダムにやることで、機械的にならずにフィーリングを作ることを大切にしています」

 一方、「9分の7」と呼ばれる【2】は9ホールのパットを仮想している。9分の7以上を1パットで上がることを義務づけることで、プレッシャーに強くなる。また、9か所の傾斜の違ったラインから打つためストロークより出球を意識することになり、プレッシャーの中でも狙ったところに打てるようになるという。

 苦手を克服して結果を出すためには、明確な目的意識をもった練習が不可欠。渋野が思い切りのよいパットが打てるのも、こういった地道な努力があるからだ。

パットの上達の秘訣は?(写真/Getty Images)

東京五輪にも期待がかかる(写真/Getty Images)

日本のみならず世界が称賛(写真/AP/AFLO)

■取材・文/鵜飼克郎

※週刊ポスト2019年8月30日号

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