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2019.08.31 07:00  NEWSポストセブン

首都圏の名門中高一貫校が続々と高校募集を停止する理由

◆都立でも高校募集を閉じる

 高校募集を閉じるのは私立だけではない。都立でも併設型中高一貫校の5校が高校募集を閉じる。スケジュールは以下の通り。

【2021年度】
富士高校・附属中学校、武蔵高校・附属中学校
【2022年度】
両国高校・附属中学校、大泉高校・附属中学校
※白鴎高校・附属中学校については施設の関係もあり2021年度以降のみ決定

 都立の併設型中高一貫校の高校募集は、募集人員が男女それぞれ推薦8、一般31と少ないため応募も少なく、低倍率が続いていた。そのため、高校募集を停止し、中学募集に振り分けることになった。

 高校募集停止は2クラス分だが、教室数の関係から中学募集増は1クラス分となる(2クラス×3学年=1クラス×6学年)。この5校についても今年の入試結果を見てみると、一般(一次)入試は軒並み1倍台、それも前半である。

低倍率が続いていた都立の併設型中高一貫校

低倍率が続いていた都立の併設型中高一貫校

 併設型中高一貫校は中学からの内進生が多数派なので、高校受験生からは、「人間関係が出来上がっていて、それに溶け込むのが大変そう」「勉強面でも先取りしていて、追いつくのが大変そう」「部活、行事などの面でも、出来上がっているところに入りにくい」といった理由で敬遠されるのである。

 都立の併設型中高一貫校の高校募集停止の理由は、高校では受験生が集まらないからと考えていいだろう。

◆あえて高校募集を再開する学校も

 逆に、完全中高一貫校だった学校が高校募集を再開する動きも多数ある。中学入試は、公立中学が存在するのにわざわざ高い学費をかけて入学する世界である。5年連続で中学受験人口は増えているといっても、首都圏の国私立中学受験率は16%程度である。これは、受験してもらう学校にとっても厳しい市場競争の世界である。よほど公立を凌駕する魅力がなければ受けてもらえない。

 一方、高校入試は中学卒業生のほとんど(96%程度)が受ける世界。なおかつ中学卒業生が減少すれば、各県とも教育委員会は公立高校の募集人員を縮小する。したがって、ある程度の募集人員は満たせるのである。経営的にも安定化が見込まれる。そのため中学入試で十分集め切れなかった学校が高校募集を再開する動きも目立っている。

【2017年度】
麹町学園女子、聖ヨゼフ学園
【2018年度】
中村(国際科のみ)、和洋九段女子(グローバルコースのみ)、捜真女学校、横浜富士見丘学園
【2019年度】
関東学院六浦
【2020年度】
中村(普通科も)、聖セシリア女子

 関東学院六浦以外はいずれも女子校である。高校受験では「共学の公立高校を第一志望にしている受験生は併願校も共学校を選びやすい」「幼稚園(保育園)・小学校・中学校と共学で育ってきているだけに、女子校選択は例外的になりやすい」といった状況にある。

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