ビジネス

オリックスが目指す「事業投資会社」と「総合不動産会社」化

オリックスの井上亮社長

 オリックスといえば「リース会社」や「オリックス・バファローズの親会社」というイメージを抱く人が多いかもしれない。しかし、現在注力している事業領域は不動産だという。同社の多角化を牽引する井上亮社長(66)に、これからの成長戦略を訊いた。

──このインタビューでは平成元年(1989年)に何をされていたかを最初に伺っています。

井上:私は1975年入社で、香港2年、ギリシャ5年と20代から海外赴任を経験しました。1989年当時は国際営業第三部という部署で課長代理を務め、航空機リースの仕事などをしていました。

 あの頃はエズラ・ヴォーゲル氏の『ジャパン・アズ・ナンバーワン』に象徴されるように、まさに日本経済が隆盛を極めていた。東京が世界金融の扇の要で、私も1年の3分の1近くは海外出張に出ていましたし、東京での取引先の方はほとんどが外国人でした。

 当社にとって、1989年は設立25周年を機にオリエント・リースからオリックスに社名変更した年でもあります。オリエント・リースという名前には長年の愛着があっただけに、社名を変えることに違和感があった社員も多かった。

 しかし、その後の当社はビジネス領域をリース以外に大きく広げていくこととなった。現在の状況から考えれば、あの時に社名を変更したのは大正解だった。

──すでに「リース会社」ではないと?

井上:格付け機関のほとんどが当社を「ファイナンスカンパニー」として扱っていますが、アナリストの方も当社の業種区分をどうするか悩ましいのではないか。現在、リース業の割合は利益ベースで20%程度です。実態はもはやリース会社やノンバンクではなく、「金融力」を基にしたオールラウンドの「事業投資会社」と言えます。

関連キーワード

関連記事

トピックス

《悠仁さま成年式》雅子さまが魅せたオールホワイトコーデ、 夜はゴールドのセットアップ 愛子さまは可愛らしいペールピンクをチョイス
《悠仁さま成年式》雅子さまが魅せたオールホワイトコーデ、 夜はゴールドのセットアップ 愛子さまは可愛らしいペールピンクをチョイス
NEWSポストセブン
LUNA SEA・真矢
と元モー娘。・石黒彩(Instagramより)
《80歳になる金婚式までがんばってほしい》脳腫瘍公表のLUNA SEA・真矢へ愛妻・元モー娘。石黒彩の願い「妻へのプレゼントにウェディングドレスで銀婚式」
NEWSポストセブン
昨年10月の総裁選で石破首相と一騎打ちとなった高市早苗氏(時事通信フォト)
「高市早苗氏という“最後の切り札”を出すか、小泉進次郎氏で“延命”するか…」フィフィ氏が分析する総裁選の“ウラの争点”【石破茂首相が辞任表明】
NEWSポストセブン
万博で身につけた”天然うるし珠イヤリング“(2025年8月23日、撮影/JMPA)
《“佳子さま売れ”のなぜ?》2990円ニット、5500円イヤリング…プチプラで華やかに見せるファッションリーダーぶり
NEWSポストセブン
次の首相の後任はどうなるのか(時事通信フォト)
《自民党総裁有力候補に党内から不安》高市早苗氏は「右過ぎて参政党と連立なんてことも言い出しかねない」、小泉進次郎氏は「中身の薄さはいかんともしがたい」の評
NEWSポストセブン
阪神の中野拓夢(時事通信フォト)
《阪神優勝の立役者》選手会長・中野拓夢を献身的に支える“3歳年上のインスタグラマー妻”が貫く「徹底した配慮」
NEWSポストセブン
9年の濃厚な女優人生を駆け抜けた夏目雅子さん(撮影/田川清美)
《没後40年・夏目雅子さんを偲ぶ》永遠の「原石」として記憶に刻まれた女優 『瀬戸内少年野球団』での天真爛漫さは「技巧では決して表現できない境地」
週刊ポスト
朝比ライオさん
《マルチ2世家族の壮絶な実態》「母は姉の制服を切り刻み…」「包丁を手に『アンタを殺して私も死ぬ』と」京大合格も就職も母の“アップへの成果報告”に利用された
NEWSポストセブン
チームには多くの不安材料が
《大谷翔平のポストシーズンに不安材料》ドジャースで深刻な「セットアッパー&クローザー不足」、大谷をクローザーで起用するプランもあるか
週刊ポスト
ブリトニー・スピアーズ(時事通信フォト)
《ブリトニー・スピアーズの現在》“スケ感がスゴい”レオタード姿を公開…腰をくねらせ胸元をさすって踊る様子に「誰か助けてあげられないか?」とファンが心配 
NEWSポストセブン
政権の命運を握る存在に(時事通信フォト)
《岸田文雄・前首相の奸計》「加藤の乱」から学んだ倒閣運動 石破降ろしの汚れ役は旧安倍派や麻生派にやらせ、自らはキャスティングボートを握った
週刊ポスト
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《不倫報道で沈黙続ける北島康介》元ボーカル妻が過ごす「いつも通りの日常」SNSで垣間見えた“現在の夫婦関係”
NEWSポストセブン