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マンションの頭金をすべて硬貨で用意した男の「迷惑な話」

歴史ある銭湯が危機に

風水にこだわる中国ならではの「事件」か

 一種のゲン担ぎみたいなものだったのだろうか。中国の情勢に詳しい拓殖大学海外事情研究所教授の富坂聰氏がレポートする。

 * * *
 これは嫌がらせかと思いきや、その理由も見つからない──。中国の済南市でマンションを購入するのに、その頭金をすべて硬貨で持ち込むという話題が注目を集めた。

 マンションは31平方メートルの広さで価格は42万元(約630万円)だった。マンションをローンで買った男は、あろうことか頭金、15万元(約225万円)をすべて硬貨で用意したというから驚きである。

 騒ぎを報じた『北京青年報』(5月31日)の記事のタイトルは、〈住宅を購入した客がトラックで15万元分のコインを運び込む 販売スタッフ26人の手はしびれてしまった〉である。

 トラックで運ばれた硬貨は、大型のポリバケツが3個、小型のバケツが17個という量で、記事には床に散乱した硬貨を必死の数えるスタッフらの写真が添えられていた。

 一言でいえば「迷惑な話」だが、疑問は尽きない。まず、これだけのコインをどこに所蔵していたのか、置き場所の問題だ。次に運び込んだ男も相当な重労働であったはずで、少しずつ銀行に預けるという選択肢はなかったのか、という疑問だ。

 ただ、なかでも最も大きいのは、なぜ業者が受け取りを拒否しなかったか、という疑問だ。

 記事によれば、1元(約15円)、5角(約7.5円)、1角(約1.5円)のうち、さすがに1角は持ち帰ってもらったというが、その他のコインはすべて数えて受け取り、銀行にも引き渡すことができたとか。

 コインのカウントには26人のスタッフが動員され、計4時間以上が費やされた。だが、取材に応じたスタッフは、「これで経験ができたので、次に同じような客が来てももっと早く対応できる」と答えたという。

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