20日、DeNAとの初戦、大城が3回に貴重な一発を放ち、優勝マジックを2に減らす。21日の2戦目は1点ビハインドの9回表2死ランナーなしから6番・重信が四球で出塁し、盗塁を決める。7番・若林が四球を選び、8番・小林誠司が同点タイムリーを放った。そして延長10回、決勝タイムリーは増田のバットから生まれた。
「波に乗れなかった前半戦、普通の監督ならベテランの阿部慎之助を使いたくなる所でも、原監督は2年目の捕手・大城に一塁を守らせ、伸びしろに期待した。そして、勝負所と見た8月以降、阿部の常時スタメンを解禁した。この選手起用が見事でした。大城は経験を積むことができ、阿部は前半戦に無理をしなかったことで夏場に疲れを見せることなく連敗続きのチームの救世主となった。若手を育てながら、ベテランの存在価値も上げる。この采配は、通算13年目を迎えた原監督だからこその芸当でしょう」
V逸となればチームワーストとなる危機を、百戦錬磨の原監督が救った。