スポーツ

巨人・原監督が成し遂げた「育成しながら優勝」という偉業

5年ぶりのリーグ優勝を決め胴上げされる原辰徳監督(写真:時事通信フォト)

 9月21日、巨人がDeNAを3対2で破り、5年ぶり37回目のセ・リーグ優勝を果たした。今年、覇権を握った大きな要因は若手の成長にあるだろう。昨年オフに大型補強をしたものの、前オリックスの中島宏之は不振で2軍暮らしが続き、前マリナーズの岩隈久志は1軍での登板なし(記録は9月21日現在。以下同)。マギーの代わりに獲得した新外国人のビヤヌエバも1軍に定着できず、守護神を期待されたクックも日本野球に対応できたとは言えなかった。野球担当記者が話す。

「3度目の監督就任となった原辰徳監督は“若手を育てながら、優勝する”という偉業を果たしたと思います。前半戦、原監督が我慢して若手を起用し続けた。その成果が優勝を懸けた終盤に現れました」(以下同)

 今年の巨人で、年間を通して活躍した野手は坂本勇人、丸佳浩の2人のみと言っていいだろう。4番として期待された岡本和真は不振で6番に降格し、一昨年の本塁打王であるゲレーロは夏場になってようやく状態を上げてきた。そうした中で、原監督は若手を積極的に起用した。

 3連敗を喫し、3ゲーム差と迫られた9月20日、21日のDeNAとの天王山では大城卓三、重信慎之介、若林晃弘、増田大輝という20代の選手が活躍した。彼らはいずれも、前半戦に原監督にチャンスをもらっている。

「彼らは前半戦からチャンスをもらい、経験値を増やしました。増田は4月23日にプロ初打席初安打を記録し、終盤の1点を争う場面で代走として起用された。交流戦になると、捕手登録の大城は主に5番・一塁で起用され、若林は二塁に抜擢された。4年目を迎えた重信もスタメン出場が増えた。6月20日のオリックス戦で盗塁を試みなかった重信に対し、原監督は『2点ビハインドで打順が下位打線に向かうところで、3球あってスタートを切れないと特長が生きない』と説教した。結果論で責めるのではなく、積極性のなさを嘆いた」

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン