国内

暴力団の出所祝い金事情 幹部になれば億単位も

暴力団には「お務め積立制度」が?

暴力団には「お務め積立制度」が?

 警察や軍関係の内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た警官の日常や刑事の捜査活動などにおける驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は暴力団員のお務め事情について元組長が明かす。

 * * *
 9月、六代目山口組の執行部組織に防弾チョッキの着用が伝達された。山口組が六代目山口組と神戸山口組に分裂してから4年。さらに神戸山口組が任侠山口組と分裂して2年。3派による抗争がここにきて再燃する気配を見せ始めたのか。

 8月20日午後、弘道会系組織の野内組傘下近藤組組長が長野県飯田市にあるコメダ珈琲の駐車場から、任侠山口組の四代目竹内組組員らに拉致され、激しい暴行を受けた。21日の夜には、三代目弘道会系関連施設で当番をしていた藤島組組員が、白い軽自動車を駐車しようとして、追跡してきた原付きバイクの犯人に銃撃された。立て続けに狙われたのは六代目山口組の中核組織である弘道会だ。

 10月には六代目山口組若頭、二代目弘道会会長高山清司氏が出所してくる。高山氏は六代目山口組のナンバー2、彼が服役したことで山口組が分裂したといわれるキーマンだ。恐れられている男の出所を目前にして、各組織の思惑が新たな渦を巻き始めてもおかしくはない。

「チョッキ着用の伝達があったすぐ後、六代目山口組の十一代目平井一家の本部に拳銃2発が撃ち込まれた。だが、山口組が分裂した頃ほどの危機感はない。あの頃はみんながチョッキを着用していたからな。元々は身内同士で分裂しているので、今回も面倒臭そうだ」

 そう話すのは、暴力団の元組長だ。どうやら事件の影響はあまりないらしい。

「それより高山氏の出所を目前にして、六代目山口組や三代目弘道会では迎える準備が進んでいると聞いている」

 そう聞けば任侠映画のシーンのように、刑務所の前にずらりと組員が並んで出迎えるのだろうか? 出所祝い金はあるのか、どれくらいの額になるのか…と、下世話なことが気になってくる。

「出所の際は、各組はもちろんのこと、他団体や個人的にもそれなりの額が見舞金、お祝い金として出される。高山氏でいえば、ナンバー2という立場もあり、お祝い金の祝儀は億単位になるだろう」

 億単位とは驚きだが、元組長はそれが忖度だと笑った。

「祝儀不祝儀はヤクザの義理。誰かの顔で人を呼んで金を集める。これが義理だ」

 祝儀不祝儀の相場は5万~20万円。六代目山口組の場合80団体ほどある各組織から20万円ずつとしても1600万円。弘道会の看板があれば億単位になるという。

関連記事

トピックス

麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
【大麻のルールをプレゼンしていた】俳優・清水尋也容疑者が“3か月間の米ロス留学”で発表した“マリファナの法律”「本人はどこの国へ行ってもダメ」《麻薬取締法違反で逮捕》
NEWSポストセブン
賭博の胴元・ボウヤーが暴露本を出版していた
大谷翔平から26億円を掠めた違法胴元・ボウヤーが“暴露本”を出版していた!「日本でも売りたい」“大谷と水原一平の真実”の章に書かれた意外な内容
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン
清武英利氏がノンフィクション作品『記者は天国に行けない 反骨のジャーナリズム戦記』(文藝春秋刊)を上梓した
《出世や歳に負けるな。逃げずに書き続けよう》ノンフィクション作家・清武英利氏が語った「最後の独裁者を書いた理由」「僕は“鉱夫”でありたい」
NEWSポストセブン
ロコ・ソラーレ(時事通信フォト)
《メンバーの夫が顔面骨折の交通事故も》試練乗り越えてロコ・ソラーレがミラノ五輪日本代表決定戦に挑む、わずかなオフに過ごした「充実の夫婦時間」
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《麻薬取締法違反の疑いでガサ入れ》サントリー新浪剛史会長「知人女性が送ってきた」「適法との認識で購入したサプリ」問題で辞任 “海外出張後にジム”多忙な中で追求していた筋肉
NEWSポストセブン
サークル活動にも精を出しているという悠仁さま(写真/共同通信社)
悠仁さまの筑波大キャンパスライフ、上級生の間では「顔がかっこいい」と話題に バドミントンサークル内で呼ばれる“あだ名”とは
週刊ポスト
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さんが綴る“からっぽの夏休み”「SNSや世間のゴタゴタも全部がバカらしくなった」
NEWSポストセブン
米カリフォルニア州のバーバンク警察は連続“尻嗅ぎ犯”を逮捕した(TikTokより)
《書店で女性のお尻を嗅ぐ動画が拡散》“連続尻嗅ぎ犯” クラウダー容疑者の卑劣な犯行【日本でも社会問題“触らない痴漢”】
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《母が趣里のお腹に優しい眼差しを向けて》元キャンディーズ・伊藤蘭の“変わらぬ母の愛” 母のコンサートでは「不仲とか書かれてますけど、ウソです!(笑)」と宣言
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《お出かけスリーショット》小室眞子さんが赤ちゃんを抱えて“ママの顔”「五感を刺激するモンテッソーリ式ベビーグッズ」に育児の覚悟、夫婦で「成年式」を辞退
NEWSポストセブン
負担の多い二刀流を支える真美子さん
《水着の真美子さんと自宅プールで》大谷翔平を支える「家族の徹底サポート」、妻が愛娘のベビーカーを押して観戦…インタビューで語っていた「幸せを感じる瞬間」
NEWSポストセブン