令和時代のヤクザ社会を追い続ける鈴木智彦氏

 ばかりか暴力団であることを申告せずゴルフ場でプレーしたり、ホテルに泊まったり、クレジットカードを申請すれば詐欺罪で有罪になる。最近、暴力団幹部が検挙された事案はほとんどがこの類型で、データ上、警察の実績をアピールするためのまやかしに過ぎない。もはや、抗争事件が迷宮入りとなる例はめずらしくない。実行犯は今もなに食わぬ顔で寄り合いや義理事に参加し、市民社会のただ中で暮らしている。

 あまりに大きな変化で基本設定を書き直さねばならないため、小説や映画では暴排条例を「なかったこと」にして、昔と変わらぬ姿のまま、ヒールとしての暴力団像を量産している。もともとデフォルメが過ぎていたとはいえ、今のヤクザ像はほぼ完全なフィクションになった。BLという男同士の恋愛ドラマにおいて、ヤクザがメジャーな一ジャンルになったのは象徴的である。

※溝口敦/鈴木智彦・著『教養としてのヤクザ』(小学館)より一部抜粋

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