直紀氏が命令を受け入れ、公民権が停止されたのは2016年10月20日のこと。つまり、恩赦が行なわれた10月22日の時点で「3年と2日」が経っているため、ギリギリで「一律に復権」の対象になっているはずだ。
恩赦を受けての思いを聞くべく、直紀氏が代表を務めるバス会社・越後交通に問い合わせたところ「普段、こちらには顔を出していない。取り次ぐこともできない」との返答。公民権の停止が解けたのであれば政界復帰を目指すのか、といった話を聞くことはできなかった。
かつての“田中王国”である地元・新潟で政界復帰の可能性があるのか。ちなみに古巣である民進党は2017年に分裂してしまったが、同党の流れをくむ立憲民主党と国民民主党の新潟県連に問い合わせると、いずれも、「2016年の落選以降、直紀氏と連絡は取っていない」とのこと。
1956年の国連加盟恩赦で、造船疑獄に絡んで起訴されていた佐藤栄作氏が免訴となるなど、過去、“政界の大物”が恩赦によって政治生命を長らえさせた例は少なからずあったが、今回はそうしたことは起きなさそうだ。