もし、所有したゼロ円不動産の活用法に困ったら、民泊以外にも手はある。もしそこに住める程度の家屋があるのなら、シェアハウスにする方法だ。
具体的には1年間の定期借家での賃貸。借り手からの解約は1か月単位でOK。解約ペナルティ無しという貸し方だ。借りるほうにとっては1か月単位で借りているのと同じ条件で、これだと長期滞在の民泊利用者もターゲットに入ってくる。
例えば1か月4万5000円に設定すると、利用者から見れば1泊1500円ということになる。1か月フルに使わなくてもいい。15日だけ使っても1泊あたり3000円。それで家が一軒借りられて、何人かで利用できる。家具や寝具も付いているから、旅行者でも利用可能となる。
「うちは田舎だからインバウンドは期待できない」と考える人も多いだろう。なにも何か月も利用者がいなくてもいい。何もしなければ、その分はマイナスだが、年に3か月も稼働すれば万々歳。10数万円の収益があれば固定資産税は払えるはずだ。
また、家屋がなく、山林や雑木林、使わなくなった田んぼや畑ならキャンプ場とか、サバイバルゲームの会場にも使える。フェイスブックなどで簡単なページを立ち上げて利用者を募ってみたらどうだろう。もしお金を払って使ってくれる人が現れればラッキーだ。ただし、法的責任が生じないように利用規約や契約書類などはきっちりと作っておく必要があるのは言うまでもない。
ゼロ円不動産には安易に手を出してはいけない。しかし、所有してしまったら後々の活用法まで考える。そうでないとただの“負動産”オーナーを続けるだけになってしまうことを肝に銘じるべきだ。