国内

温暖化で「沖縄」が過ごしやすい避暑地になる可能性も浮上

水害にあった武蔵小杉(時事通信フォト)

 確実に気候変動を痛感することが増えているといえる昨今。ここ数年の8月は最高気温が35℃を超える日が続き、熱中症による搬送者も増加。2018年には過去最高人数を記録した。さらには、豪雨に洪水、台風と自然災害も続発している。

 こういった気候変動によって、農業への打撃は大きい。天候不順が野菜の高騰をもたらすのはもちろん、海水温度の上昇が生態系に影響を与え、漁獲量の減少も見込まれるのだ。

 打撃が大きいのは食べ物だけではない。住居の価値にも大きな影響をもたらすことが予測されている。

 10月12日に台風19号が東日本を直撃した際、豪雨によって多摩川沿いの街が甚大な被害を受けた。なかでも「住みたい街」ランキング上位の常連だった武蔵小杉(神奈川)のタワーマンションではエレベーターが停電のため停止して、排水不能のためトイレが使用できなくなるという大混乱が生じた。

 不動産鑑定士の武藤悠史さんが指摘する。

「東日本大震災の時は、液状化現象に見舞われた千葉県浦安市の地価が一時20~30%程度下落したそうです。今回の台風でタワーマンションの電気系統やトイレのトラブルが明らかになった武蔵小杉も街のブランドに傷がつき、一時的なものであるとは思いますが、不動産価格が下落傾向になることは避けられません」

 武蔵小杉以外でも浸水した地域は要注意だ。

「実際に浸水があった地域は、“あえてここを買う人はいない”ので、需要が減り、地価は下落します。なかでも地盤の低い地域にあるマンションや、半地下の物件は避けられるし、そのような物件の価格は下がると考えられます。

 ただし、人間は良くも悪くも忘れやすい生き物です。東日本大震災の時に液状化により価格が下がった浦安の土地も、今はまた値段が上がっています。長期的な目で見極めることが大事でしょう」(武藤さん)

関連記事

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン