意外に思えるこれらの結果をどう読み解けば良いのか。前出・澤田医師はこう指摘する。

「今回の調査では、生活習慣・環境的要因の影響をなるべく除くように解析を行ないましたが、ピロリ菌やウイルス感染などの影響を完全に除去できていません。そのため今回の研究結果をもとに、ただちに“環境的要因より遺伝的要因の影響が大きい”と結論づけることはできません。ただし、これまで環境的要因が大きいとされたがんにおいて家族歴の影響が認められたことは注目に値するといえます」

 また今回の調査では、対象者を「喫煙の有無」「飲酒の有無」「肥満かどうか」で分類した解析も行なった。その結果、前述した7種類のがんについては、本人の喫煙や飲酒の有無と肥満かどうかにかかわらず、がん家族歴がある人の罹患リスクが上昇した。

「この結果からも、これら7つのがん発症には、総じて遺伝的要因や家族歴(共有する環境的要因)が影響している可能性がうかがえます。研究では、すべての部位のがんを含む『全がん』の数値も出しましたが、家族歴がある人はない人に比べて、発症リスクは1.11倍上昇した。何らかのがんをもった人が家族にいれば、がんリスクは上昇するといえます」(同前)

 一方、今回の研究で、がん家族歴との関連に「統計的に有意な結果が出なかった」とされるのが大腸がん、前立腺がん、乳がんだ。ということは、これら3つのがんは、家族歴ではなく生活習慣のほうが大きい要因であるということなのだろうか。従来の国内外の医学研究では、これら3つのがんはいずれも遺伝による影響が大きいと指摘されてきたがんだった。前出・澤田医師はこう分析する。

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