国際情報

香港駐留人民解放軍部隊に対テロ特殊部隊配備か、狙いは?

混乱が収まらぬ精鋭を投入か

 香港ではデモ隊と警官隊が連日、大規模な衝突を繰り返しているが、11月中旬、香港駐留中国人民解放軍部隊は、デモ隊が残したバリケードや障害物の撤去作業などを実施。このなかに軍に所属する武装警察部隊の中でも精鋭中の精鋭といわれ、テロ対策を専門としている特殊警察部隊(特警)の「雪豹突撃隊」が含まれていたことが明らかになった。

 一部の民主派議員は香港の街頭に軍が出動するのは香港基本法などに反しており、「市民に解放軍を慣れさせ、今後の軍のデモ隊鎮圧行動を合法化しようとする試み」との指摘もある。さらには、雪豹突撃隊が含まれていたことで、「デモ隊鎮圧のための下見」との見方も出ている。香港の英字紙『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』が報じた。

 撤去活動に参加した軍兵士は数十人で、彼らは九竜地区の駐屯地から外出し、近くの路上で復旧活動に参加し、路上のブロックや鉄柵などを路肩に片付け、スコップやほうきで小石を取り除いていた。

 いでたちは、そろいのTシャツと短パンを着用し、武器などは携帯せず、丸腰。ところが、このグループのほかにも、活動に参加した部隊がいたのだ。これが「雪豹突撃隊」などだったのだ。

 サウス紙によると、彼らはバスケットボールの選手用のランニングシャツを着て、短パン姿だったのだが、ランニングシャツの背中には背番号が貼られ、肩の下にはその部隊の名前が書かれており、同紙はその写真を掲載している。

 その写真を見ると、その部隊の名前のなかに「特戦八連」、「雪豹特戦営」との文字がはっきりと判別できる。同紙は中国軍について詳しい識者の話として、「『特戦』は特殊作戦部隊の意味であり、『雪豹特戦営』とは武装警察部隊の『特警』のなかでも極めて勇猛果敢で知られる雪豹突撃隊のことだ」と報じている。

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