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2019.11.30 07:00  NEWSポストセブン

大勲位・中曽根康弘氏は中国の国力増大をどう捉えていたか

中曽根:独立性を明示することを心掛けているんでしょう。菅君の場合は、鳩山君の行き過ぎを是正するあまり、自民党に近寄り過ぎてしまった、と。

――そうした路線対立の結果、小沢氏は、石もて追われる身になっている。

中曽根:小沢君にとっては、蠅が飛んでるとか、蜂がブンブン回っているとか、その程度に思ってるんじゃないですか(笑い)。
 
 要するに政治力の差ですよ。今は内部で党員やら議員をどちらが掴んでいるかという勝負をしている。議員総会やら党大会が、その前哨戦になっているわけですね。小沢君を見ていると、今は我慢の時期だと腹を決めて、党の議論より世論を中心に自分の進む方向を決めているんだろうと思います。それは次の天下を狙う者の当然の在り方ですね。

――国民に見える「政局」では、小沢氏は追い詰められているようにも見える。

中曽根:それは一種のマヌーバ(戦略)ですよ。初めからいうことを聞いたら存在意義はないわけですから。今は代表選で互角の勝負をした勢力を非常に大事にして、これから外縁勢力を発展・拡大させるということでしょう。それまでは、国民世論やジャーナリズムの批判に対して非常に自重した態度に出ていますね。

――では、いずれ小沢氏は復権し、自民党とは違う政治をやり始めるのか。

中曽根:今は若干、保守二大政党の傾向にあるが、やはり自民党とは違った対外関係、国民生活、そして安全保障の在り方を考える改革者の集団をつくり上げる努力をするでしょうね。田中角栄の下で学んだ影響も受けているでしょう。田中自体が改革論者でしたからね。ただし、今はまだその路線を明示できていない。力不足かもしれない。そこが弱いですね。

――いずれそこがはっきり出てくれば、日本に二大政党制が根付く可能性はあると思うか。

中曽根:ありますね。今はそこに行く過渡期でしょう。だから早く民主党は完熟する必要があるのです。

――一方では、大連立も取り沙汰されている。

中曽根:考えや言葉が先行し過ぎている。現実の必要性から出ている言葉ではない。大連立の理由にされている「ねじれ国会」などは政治の常道で、これまでいくらでもあったことです。
 例えば、憲法改正とか経済的危機を克服するために大連立というのならあり得る話だろうが、そういう現象もないのに言葉が先行するのは政治的に未熟な発想ですね。

――菅内閣の大連立は「中曽根プラン」だという見方もある。

中曽根:私は大連立なんていったことは一度もありません(笑い)。政治について、私は熟達主義ですから。
 
菅君も野党時代から考えて、これだけはやってみたいと思ってきたことがあると思うんだが、新しい年にはそれに取りかかってみたらいい。そうすれば政権の意味も初めて出てくるかもしれませんね。

※インタビュー内の肩書きはいずれも当時

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