芸能

タッキー、真田広之も 俳優育てる名作『里見八犬伝』

舞台『里見八犬伝』は個性的な俳優が勢揃い(公式HPより)

 映画、ドラマ、舞台で繰り返し上演される時代劇は多いが、その1つが『里見八犬伝』だ。この『里見八犬伝』、これまで多くの有名俳優を輩出してきた。その最新作の魅力と、過去の意外な出演者についてコラムニストで時代劇研究家のペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 明治座で東京凱旋公演中の舞台『里見八犬伝』(12月8日まで)。「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」八つの不思議な光る玉を持つ八犬士が、この世を闇で支配しようとする悪霊集団と熾烈な戦いを繰り広げるというスペクタクルな物語。原作は約200年前に滝沢馬琴が執筆した長編小説『南総里見八犬伝』だ。

 なんと江戸時代、馬琴先生が執筆している最中にすでに歌舞伎になったという人気シリーズ。これまでも数多くの映画、ドラマ、舞台作品になってきた。今回の作品では、主役の犬塚信乃を佐野勇人、仲間となる八犬士が犬川荘助(松田凌)、犬田小文吾(岐洲匠)、犬江親兵衛(神尾楓珠)、犬坂毛野(塩野瑛久)、犬村大角(上田堪大)、犬飼現八(結木滉星)、犬山道節(財木琢磨)という顔ぶれ。原作者もワンコ名前八人考えるだけでも大変だったに違いない。

 ペリーは70年代にNHKで放送された人形劇『新八犬伝』でこのストーリーを知ったが、こども心に「毛野って…」と名前だけですっかりケノファンになってしまった。ちなみに毛野は、美貌の女芸人なので女装して登場。塩野も魅惑のメイクで現れる。毛野だけじゃない。レッドやブルーと明確な色分けはしていないものの、八人は「仁」「義」と持つ玉の意味に合わせて個性がはっきりしている。また、敵は全員悪霊とはいえ、頂点に女親玉の玉梓(白羽ゆり)がいて、その下に武将幹部ふたり、そして戦闘員と組織ができている。世界を守るために若者が悪の組織に立ち向かうというこの展開。これはまさに200年前に生まれた戦隊ヒーローだ。

関連記事

トピックス

〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
NEWSポストセブン
Benjamin パクチー(Xより)
「鎌倉でぷりぷりたんす」観光名所で胸部を露出するアイドルのSNSが物議…運営は「ファッションの認識」と説明、鎌倉市は「周囲へのご配慮をお願いいたします」
NEWSポストセブン
逮捕された谷本容疑者と、事件直前の無断欠勤の証拠メッセージ(左・共同通信)
「(首絞め前科の)言いワケも『そんなことしてない』って…」“神戸市つきまとい刺殺”谷本将志容疑者の“ナゾの虚言グセ”《11年間勤めた会社の社長が証言》
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“タダで行為できます”の海外インフルエンサー女性(26)が男性と「複数で絡み合って」…テレビ番組で過激シーン放送で物議《英・公共放送が制作》
NEWSポストセブン
ロス近郊アルカディアの豪
【FBIも捜査】乳幼児10人以上がみんな丸刈りにされ、スクワットを強制…子供22人が発見された「ロサンゼルスの豪邸」の“異様な実態”、代理出産利用し人身売買の疑いも
NEWSポストセブン
谷本容疑者の勤務先の社長(右・共同通信)
「面接で『(前科は)ありません』と……」「“虚偽の履歴書”だった」谷本将志容疑者の勤務先社長の怒り「夏季休暇後に連絡が取れなくなっていた」【神戸・24歳女性刺殺事件】
NEWSポストセブン
アメリカの女子プロテニス、サーシャ・ヴィッカリー選手(時事通信フォト)
《大坂なおみとも対戦》米・現役女子プロテニス選手、成人向けSNSで過激コンテンツを販売して海外メディアが騒然…「今まで稼いだ中で一番楽に稼げるお金」
NEWSポストセブン
(写真/共同通信)
《神戸マンション刺殺》逮捕の“金髪メッシュ男”の危なすぎる正体、大手損害保険会社員・片山恵さん(24)の親族は「見当がまったくつかない」
NEWSポストセブン
ジャスティン・ビーバーの“なりすまし”が高級クラブでジャックし出禁となった(X/Instagramより)
《あまりのそっくりぶりに永久出禁》ジャスティン・ビーバー(31)の“なりすまし”が高級クラブを4分27秒ジャックの顛末
NEWSポストセブン
愛用するサメリュック
《『ドッキリGP』で7か国語を披露》“ピュアすぎる”と話題の元フィギュア日本代表・高橋成美の過酷すぎる育成時代「ハードな筋トレで身長は低いまま、生理も26歳までこず」
NEWSポストセブン
野生のヒグマの恐怖を対峙したハンターが語った(左の写真はサンプルです)
「奴らは6発撃っても死なない」「猟犬もビクビクと震え上がった」クレームを入れる人が知らない“北海道のヒグマの恐ろしさ”《対峙したハンターが語る熊恐怖体験》
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘に関する訴訟があった(共同通信)
「オオタニは代理人を盾に…」黒塗りの訴状に記された“大谷翔平ビジネスのリアル”…ハワイ25億円別荘の訴訟騒動、前々からあった“不吉な予兆”
NEWSポストセブン