気温の低下とともにかぜも猛威を振るい始める。無意識に総合感冒薬に手が伸びそうになるが、それも一考の余地がありそうだ。
「昨シーズン、夫と同じ日にかぜをひいてふたりで寝込んでしまったんです。夫は絶対に市販薬をのまない派。私はいつものかぜ薬をしっかりのんで寝ました。鼻水、のどの痛みの症状は私の方がすぐ治まったのですが、完全復帰は夫の方が早かったような…」と北海道の主婦、小林春菜さん(47才・仮名)は首をひねる。
これはどういうことなのだろうか。
「かぜの時には体温が上がります。熱が出るのは、かぜのウイルスと戦えるように、人体の免疫細胞が活発に動ける温度に上げているためです。42℃以上になると脳症の危険がありますが、それ以下の熱であれば無理に下げなくていい。かぜ薬はせきや鼻水などの症状を抑える効果はありますが、根本のかぜ自体を治すわけではないことは理解しておくべきです」(長澤さん)
手軽で便利な市販薬。不調を早く治すためにも、味方につけるほかない。自己判断による間違ったのみ方には充分に気をつけて、上手に活用しよう。
※女性セブン2019年12月19日号